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ピロリ菌検査には、大きく分けて2つの種類があります。まず、ヒトの感染を確認する検査です。次に、井戸水などの環境水を対象とする検査です。
ピロリ菌は胃潰瘍や胃がんの原因菌として知られています。しかし、検査で早期に発見すれば除菌治療が可能です。そのため、適切なピロリ菌検査を受けることが健康を守る第一歩となります。
この記事では、ピロリ菌検査の種類・方法・結果の読み方を解説します。
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ピロリ菌検査の分類|感染者向けと環境水向け
ピロリ菌検査は目的によって使い分けます。具体的には、感染者を確認する検査と環境中の菌を検出する検査の2種類です。
感染者向けの検査は医療機関で受けます。なお、胃カメラで胃潰瘍や慢性胃炎が認められると保険適応になります。一方、胃カメラなしで検査する場合は自費診療となります。
環境水の検査は、井戸水などにピロリ菌が含まれていないかを調べるものです。特に、井戸水を飲料水として使う地域では定期検査が重要です。
感染者を確認する検査
感染者向けの検査は3つの方法に分類できます。
ピロリ菌そのものを検出する方法
便中ピロリ菌抗原検査は、便に排出される菌の一部を検出します。また、病理組織学的検査では胃カメラで採取した粘膜を顕微鏡で観察します。さらに、培養法では採取した粘膜から菌を培養します。結果まで3日以上かかりますが、菌そのものを確認できる確実な方法です。
ピロリ菌に対する抗体を測定する方法
血中・尿中のIgG抗体を測定します。これにより過去の感染歴がわかります。ただし、除菌後も陽性になる場合があります。そのため、現在の感染状態の判断には注意が必要です。
ウレアーゼ活性を測定する方法
迅速ウレアーゼ試験は、胃カメラで採取した粘膜を尿素と反応させます。ウレアーゼが存在するとアンモニアが生じ、試薬が変色します。一方、尿素呼気検査は13C-尿素を内服する方法です。具体的には、吐く息に含まれる13C-二酸化炭素の量で判定します。
環境水のピロリ菌検査
環境中のピロリ菌を検出するには2つの方法があります。
まず、難培養微生物培養法です。生きた菌を培養して検出します。次に、PCR法(遺伝子検査)です。菌のDNAを高感度で検出できます。
実際の検査の流れはシンプルです。専用容器を入手し、指定の方法で検体を採取します。その後、容器を郵送すれば後日結果が届きます。
詳しい方法と費用については「井戸水のピロリ菌は大丈夫?検査と対策」をご覧ください。また、ピロリ菌の基礎知識は「ピロリ菌とは?感染率・症状・除菌治療を解説」で詳しくまとめています。
ピロリ菌検査の限界と注意点
すべての検査には限界があることを知っておきましょう。
たとえば、本当は陰性なのに陽性と出ることがあります(偽陽性)。具体的には、PCR法ではピロリ菌以外の菌由来DNAを検出してしまう場合があります。
逆に、本当は陽性なのに陰性と出ることもあります(偽陰性)。なぜなら、菌数が少なかったり検体採取がうまくいかないケースがあるためです。
そのため、一度の検査結果だけで判断せず、定期的な検査を続けることが大切です。
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検査結果が陽性だった場合の対応
環境水のピロリ菌検査が陽性だった場合、対応は3つあります。
まず、その水は必ず煮沸してから飲むようにしましょう。次に、塩素消毒や濾過膜(0.2μm以下)の設置も有効です。ただし、設備コストが必要になります。
さらに、その水を飲んでいた方は医療機関を受診してください。医師の指示に従い、ご自身や家族のピロリ菌検査を進めることをおすすめします。
一方、陰性だった場合も油断は禁物です。自然環境は絶えず変化するためです。年1回の定期検査を習慣にしましょう。厚生労働省の水道水質基準も参考にしてください。
AHCのピロリ菌検査サービス
AHCでは環境水のピロリ菌検査を受託しています。培養法とPCR法の両方に対応可能です。
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本記事は医師が執筆しています。
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