027-253-1515

営業時間 8:30~17:30 土日祝日休

お問合せ

脂質分析で見えない品質劣化を評価|AHC

事例としてナッツ入の焼き菓子を取り上げてみたいと思います。

油脂酸化分析の解説用タイトル画像。ピスタチオクッキーとココアクッキーを比較し、過酸化物価(POV)で見えない酸化を評価する内容を示す。

過酸化物価(POV)から見る脂質劣化のリスク

一見すると変化のないクッキーでも、内部では脂質の酸化が進行しているかもしれません。本記事ではピスタチオクッキーとココアクッキーを例に解説します。具体的には、過酸化物価(POV)という指標で品質の変化を評価します。

飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の違い

飽和脂肪酸は肉の脂身や乳製品に多く含まれます。一方、不飽和脂肪酸は魚や植物油に豊富です。

一般に、飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを増やしやすいとされています。そのため、不飽和脂肪酸の方が「健康に良い」というイメージがあります。

しかし、不飽和脂肪酸には酸化しやすいという弱点があります。つまり、「健康に良い油」が保存中に劣化するリスクを持っています。

過酸化物価とは

過酸化物価とは、脂質の酸化がどれくらい進んでいるかを示す指標です。具体的には、脂質が酸化して生じる「過酸化物」の量を測定します。

この数値が高いほど酸化が進んでいます。その結果、風味の劣化や健康への影響が懸念されます。特に、外観や香りでは気づきにくい変化を捉えるのに有効です。

クッキーの保存試験で見えた差

実際に2種類のクッキーを室温で保存し、過酸化物価を測定しました。なお、20日保存と55日保存で比較しています。

見た目にはほとんど変化がありませんでした。しかし、数値には明確な差が出ました。

ココアクッキーでは過酸化物価の増加が認められません。これは、ココアバターに含まれる飽和脂肪酸が酸化に強いためです。なぜなら、飽和脂肪酸は分子構造が安定しているからです。

一方、ピスタチオクッキーは保存中に過酸化物価が上昇しました。ピスタチオにはリノール酸やオメガ3脂肪酸が豊富です。しかし、これらの不飽和脂肪酸は酸化しやすい特性があります。

「健康そう」=「安全」ではない

今回の事例が示す重要な教訓があります。「健康そう」に見える食材が、保存中の安全性を保証するとは限りません。

そこで、過酸化物価の測定が重要になります。この指標を活用すれば、見た目ではわからない酸化劣化を定量的に把握できます。

つまり、食品成分分析は商品の品質を科学的に裏付ける手段です。さらに、消費者の安全を守る役割も果たしています。

※本記事は実際の脂質分析データと食品分析の知見をもとに構成しています。 製品ごとの配合・製造条件により、最適な評価設計は異なります。

油脂の劣化指標(酸価・過酸化物価)の検査は「油脂酸化分析」をご利用ください。基礎知識は「酸価・過酸化物価~油脂の劣化~」で解説しています。また、賞味期限検査との組み合わせも有効です。

油脂酸化分析・賞味期限検査のご相談

クッキーなど油脂を多く含む製品の過酸化物価測定、酸価測定、賞味期限設定試験については、ISO/IEC 17025認定試験所の株式会社AHCまでお気軽にご相談ください。

参考: 農林水産省:食品の油脂の酸化について

▼株式会社AHC 公式サイト
https://ahc-bact.co.jp/

▼メールでのご相談・お見積り
「お問い合わせ」フォームよりご連絡ください。
https://ahc-bact.co.jp/company/contact/

▼検査依頼書のダウンロード
https://ahc-bact.co.jp/request/

お電話でのご相談:027-253-1515
(受付時間 8:30〜17:30/土日祝休)

このページの先頭へ戻る

お電話でのお問合せ

027-253-1515 営業時間 8:30~17:30 土日祝日休