ピロプラズマ病

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ピロプラズマ病

ピロプラズマ病の概要

要因

本病はフタトゲチマダニやヤスチマダニの吸血昆虫が媒介するピロプラズマ原虫が赤血球に寄生して発症します。発熱や黄疸や貧血、泌尿器の異常などの全身症状を呈します。ピロプラズマ原虫にはバベシア種とタイレリア種がある。

バベシア種(4種)

  • B.bigemina
  • B.bovis
  • B.egui
  • B.caballi

タイレリア種(2種)

  • T.parva
  • T.annulata

疫学

小型ピロプラズマ病は全国的に発生しており、放牧の育成牛に多発する。媒介するダニが多く認められる6~7月に多発。和牛よりもホルスタイン種の感受性が高い。暑熱や分娩などのストレスが発症要因となって放牧経験がない舎飼いの牛でも発症する。

ピロプラズマの病変

感染1週間ほどで発熱。感染後10~14日で赤血球に原虫が出現する。感染1ヶ月で原虫の急激な増加に伴って発熱、食欲減退が起こる。

ピロプラズマ病の診断

血液塗抹標本を染色して鏡検し、原虫を確認することで診断できる。赤血球数、ヘマトクリット値及びヘモグロビン量の低下、血清ビリルビン著増、GOTやBUNの上昇が病勢判定の一助になる。

予防や治療

原因療法は殺原虫剤の投与がある。しかし、連続投与による耐性原虫が出現しやすく、駆虫効果が著減するケースもある。輸液や強肝剤・栄養剤など応用する。

予防法には媒介ダニの駆除、予備放牧が有効である。

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