アフラトキシンは、カビが作り出す天然毒素です。発がん性は天然物質の中で最も強いとされています。
食品を扱う事業者であれば、この名前は聞いたことがあるでしょう。さらに、輸入原料を使う食品メーカーや品質管理の担当者にとって、管理は避けて通れません。
つまり、正しい知識と検査体制が不可欠です。この記事では、基礎知識から検査・対策までをまとめました。
アフラトキシンの正体——カビ毒とIARC分類
アスペルギルス属のカビが産生する毒素です。マイコトキシン(カビ毒)の一種にあたります。IARCはB1型をGroup 1(ヒトに発がん性あり)に分類しています。
B1・B2・G1・G2の4種類があります。中でもB1の毒性が最も高いです。また、日本では2011年に規制が改正されました。食品中の総量が10μg/kgを超えてはならないと定められています(厚生労働省通知)。
肝臓への毒性が特に強い物質です。慢性摂取は肝細胞がんにつながります。さらに、急性の大量摂取は肝障害を引き起こします。加熱でも完全には分解されません。したがって、原料段階での検査が重要です。
見た目や味で判断できるか
「カビがなければ安全」は誤解です。この毒素は無色・無味・無臭です。つまり、外観だけでは判断できません。
カビが見えれば毒素産生の可能性は高まります。しかし、逆のケースもあります。具体的には、加工食品ではカビを除去しても毒素だけが残ることがあります。
そのため、規制値の判定には機器分析が必要です。目視や簡易キットでは限界があります。
汚染リスクの高い食品
報告が多い食品は多岐にわたります。落花生・ピーナッツバターが代表例です。また、トウモロコシなどの穀物類もリスクが高いです。さらに、ナツメグなどの香辛料も要注意です。
ピスタチオやアーモンドなどのナッツ類からも検出されています。加えて、はとむぎ、そば粉、ココア、チョコレートにも報告があります。
輸入品からの検出が多い傾向にあります。したがって、輸入原料を使用する場合は受入検査を検討すべきです。詳しい汚染データは検査の詳細ページをご覧ください。
検査方法——スクリーニングと確定検査
検査は2段階に分かれます。
スクリーニング検査はELISA法などの迅速検査です。多数の検体を短時間で判定できます。つまり、受入検査や定期モニタリングに最適です。
一方、確定検査はHPLCやLC-MS/MSによる機器分析です。厚生労働省通知に準拠した方法です。B1〜G2を個別に定量できます。そのため、公的提出用の結果が得られます。
株式会社AHCでは両方に対応しています。用途に応じたプランをご提案します。検査依頼書のダウンロードから簡単にお申し込みいただけます。検査の流れもご確認ください。
事業者が取るべき管理対策
受入検査が最も効果的な対策です。具体的には、入荷ロットごとにスクリーニングを実施しましょう。輸入原料や高リスク食品は重点対象です。
また、保管環境の管理も欠かせません。産生カビは25〜35℃で活発に増殖します。水分活性0.80以上が危険ラインです。したがって、低温・低湿度での保管を徹底しましょう。
さらに、HACCP導入が義務化された現在、化学的ハザードとして危害分析に組み込むべきです。体系的なリスク管理が可能になります。
株式会社AHCはISO/IEC 17025:2017認定の検査ラボです。定期検査もご相談いただけます。お問い合わせからお気軽にどうぞ。
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