1.たんぱく質とは
たんぱく質の定量法は、栄養成分分析、品質管理、研究用途など目的に合わせて様々な手法が使われています。炭水化物、脂質とともに三大栄養素の一つであり、ヒトや動物のカラダを構成する重要な物質です。たんぱく質はアミノ酸が鎖状に重合しています。
2.粗蛋白
ペットフードや飼料では⼀般成分、可消化成分やエネルギー量から適切な飼料を選び、動物への飼料給与量を決定することが、経済的に効率よく利⽤することを可能にします。そのため、化学分析や消化試験等を⾏い、ペットフード等の栄養価や特性を知ることが重要です。
3.たんぱく質の定量法
たんぱく質の分析法は、①全窒素の分析値からの換算、②直接的なたんぱく質の測定の2つがあります。食品、飼料、肥料などでは、アミノ酸の構成元素である窒素を分析し、窒素がたんぱく質に一定の割合で含有されていることを前提に、全窒素量から換算し、粗たんぱく質量としています。食品表示法の施行に伴う栄養成分表示の義務化により、たんぱく質の定量には公定法である窒素定量換算法による分析が指定されています。
4.粗たんぱく質とたんぱく質の違い
食品やペットフード中の窒素源として純たんぱく質と非たんぱく態窒素とがあり、これらの全体を粗たんぱく質と呼んでいます。粗たんぱく質とは、この非たんぱく態窒素も含めた、たんぱく質のことになります。純たんぱく質以外にアミノ酸、アミン、核酸、アンモニアなどを含め、定量されたたんぱく質のことを粗たんぱく質と呼ぶことになっています。一方、純たんぱく質とは、可溶性の物質を除去してたんぱく質を定量して求めます。
以上のように、たんぱく質は、粗たんぱく質と純たんぱく質に分けることができます。粗たんぱく質は、食品、飼料やペットフードでも広くたんぱく質として認められています。粗タンパク質の「粗」とは英語の「crude」からきています。