室内カビ検査とは、家の空気中に漂うカビ胞子の量や種類を調べる検査です。「部屋がカビ臭い」「原因不明のアレルギーが続く」とお悩みの方は少なくありません。しかし、カビは目に見えない段階から空気中に大量の胞子を放出しています。
そこで、室内カビ検査が役立ちます。空気中の浮遊菌を科学的に測定し、見えないリスクを数値化できます。本記事では、家庭での検査方法と活用事例を専門機関の視点で解説します。
室内カビ検査が必要なサイン
こんな症状に心当たりはありませんか。部屋に入るとカビ臭さを感じるケースが典型的です。原因不明のくしゃみや鼻水が続く場合も注意が必要です。加えて、窓や壁に結露が頻繁に発生する環境はカビの温床になります。
なかでも、カビ臭がするのに目に見えるカビがない場合は深刻です。空気中に1,000個/m³以上のカビ胞子が浮遊している可能性があります。つまり、見えないカビが健康に影響を与えているかもしれません。
お子さまや高齢者がいるご家庭は特に注意が必要です。免疫力が低い方はカビ胞子によるアレルギーや呼吸器疾患のリスクが高まります。そのため、定期的な室内カビ検査で空気環境を把握することが大切です。
厚生労働省もシックハウスやカビによる健康被害について注意を呼びかけています。
家庭でできる室内カビ検査の方法
室内カビ検査には主に2つの方法があります。
エアサンプラー法(浮遊菌検査)
専用の装置で室内の空気を吸引する方法です。一定量の空気中に含まれるカビ胞子を培地に捕集します。その結果、1m³あたりの菌数を正確に把握できます。定量性に優れた最も信頼度の高い手法です。
ただし、エアサンプラーは高価な装置です。そこで、AHCではエアサンプラーの貸出サービスを行っています。ご自宅で採取し郵送いただければ、専門機関で分析いたします。詳しくは空中浮遊菌検査をご覧ください。
落下法(落下菌検査)
一方、落下法はシャーレを室内に開放して自然に落ちてくるカビを捕集します。特別な装置が不要で、簡便に実施できる点がメリットです。ただし、空気中の正確な菌数は把握できません。
目的に応じた使い分けが重要です。なお、落下細菌検査の詳細もあわせてご確認ください。
検査結果からわかる3つの情報
室内カビ検査の結果からは、重要な3つの情報が得られます。
1つ目は空気中のカビ菌数(CFU/m³)です。これにより、室内の汚染レベルを客観的に評価できます。2つ目はカビの種類(菌種同定)です。アスペルギルス、ペニシリウム、クラドスポリウムなど、種類によって健康への影響が異なります。
3つ目は外気との比較データです。室内のカビ菌数が外気より著しく高い場合、建物内にカビの発生源があることを示唆します。つまり、検査は原因特定の第一歩となります。
実際の事例を紹介します。カビ臭がする住宅で浮遊菌検査を実施した結果、壁の裏側にカビの発生源が見つかりました。目視では確認できなかった汚染が、検査によって明らかになったのです。
室内カビ検査の結果の読み方と対策
現在、日本には室内の浮遊菌量に法的な基準値はありません。しかし、日本建築学会が参考指標を示しています。1,000 CFU/m³以下が望ましいとされる目安です。
この数値を超える場合は対策が必要です。換気の改善が第一の選択肢になります。結露の原因を取り除くことも有効な手段です。加えて、エアコンや空気清浄機のフィルター清掃も見落とせません。
ただし、数値が著しく高い場合はカビの発生源を特定する必要があります。壁の裏側や床下など、目に見えない場所に原因があることも多いです。そのため、ふきとり検査と組み合わせた表面汚染の確認もおすすめします。
このように、検査結果をもとに段階的に対策を進めることが効果的です。
AHCの室内カビ検査サービス
AHCではご家庭向けの室内カビ検査を全国対応で受託しています。エアサンプラーの貸出から培養・菌種同定・報告書作成まで一貫して対応可能です。
水質検査と組み合わせれば、空気と水の両面から住環境を評価できます。井戸水をご利用の地域では総合的な衛生チェックが効果的です。
ISO/IEC 17025認定ラボとして、信頼性の高い検査結果をお届けします。「カビ臭が気になる」「アレルギーの原因を知りたい」という方は、お気軽にお問い合わせください。
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