📋 こんなご相談をよくいただきます
- 製品に入っていた小さな異物の正体を特定したい。
- 数µmレベルの微小な異物で原因究明が進まない。
- 樹脂に埋もれた異物をうまく取り出せない。
- クレーム対応のため科学的な根拠がほしい。
微小異物 検査は、食品メーカーが混入トラブルの原因を突き止める手段です。製品に小さな異物が見つかったとします。それが何なのか、どこで混入したのか。これを正確に知ることが、再発防止の第一歩です。しかし、数µm(マイクロメートル)レベルの異物は特定が難しいケースもあります。本記事では、微小な異物の分析がなぜ重要なのかを整理しました。AHCは創業1977年の食品微生物検査ラボとして、異物の原因究明を支援しています。
微小異物検査が必要になる場面とは
まず、食品の製造現場ではさまざまな混入トラブルが起こりえます。たとえば、消費者からのクレームです。「製品に何か入っていた」と指摘される場面があります。このとき、混入物の正体がわからなければ対応の方針が立ちません。代表的な場面を次の表に整理します。
| 場面 | 求められること |
| クレーム対応 | 異物の正体を科学的に特定する |
| 自主点検 | 混入した工程を推定する |
| 取引先監査 | 混入経路の説明根拠を示す |
このように、原因究明が求められる場面は多くあります。特に近年は、SNSを通じて小さなトラブルが瞬時に拡散します。そのため、迅速で正確な対応がこれまで以上に重要です。異物検査の全体像は異物検査ガイドで解説しています。
数µmレベルの異物が特定しにくい理由
次に、異物が大きければ目視や一般的な器具でも採取できます。しかし、数µmレベルになると話は変わります。従来の手作業には限界があるからです。具体的な課題を次の表にまとめます。
| 課題 | 内容 |
| 手振れ | 汎用ピンセットでは位置決めが難しい |
| 埋没異物 | 樹脂内部の異物は削り出しが必要 |
| 属人性 | 検査員の熟練度に左右される |
このように、採取そのものの難しさが原因究明を妨げていました。つまり、微小な異物を傷つけずに取り出すには専用の技術が必要です。だからこそ、高精度なサンプリング環境が鍵になります。
高精度サンプリングで実現する原因究明
そこで、AHCでは高精度な微細作業用マニピュレータと専用ツール群を導入しました。これにより、マイクロスコープ下で手振れのない精密な操作が可能になりました。導入したツールと対応範囲を次の表に示します。
| ツール | 対応できる作業 |
| マニピュレータ | 独立した微動軸で正確にアプローチ |
| タングステンプローブ | 20µm程度の微小異物を採取 |
| マイクロピーラー | 樹脂に埋没した異物を削り出し |
実際の作業では、確かな採取実績があります。まず、約256.7µmの微小異物をプローブの先端で単離した事例です。

▲ 約256.7µmの微小異物をプローブ先端で単離(顕微鏡画像)
さらに、より小さな約50.5µmの異物も採取できます。次の写真は、プローブで微小異物に正確にアプローチした様子です。

▲ 約50.5µmの微小異物へ正確にアプローチ(顕微鏡画像)
加えて、樹脂などに埋もれた異物にも対応します。たとえば、平ノミ形状のマイクロピーラーで表面を削り出す作業です。次の写真がその様子を示しています。

▲ 50µmマイクロピーラーによる埋没異物の削り出し(顕微鏡画像)
これらの実績を次の表に整理します。
| 採取事例 | サイズ・内容 |
| 微小異物の単離 | 256.7µm・50.5µm の異物を採取 |
| 表面の削り出し | 50µmピーラーで埋没異物を掘り出し |
| 採取後の同定 | 分析機器で正体を科学的に特定 |
このように、これまで採取が困難だった異物にも対応できます。採取した異物は、その後の分析機器による同定へとつなげます。その結果、混入物の正体を科学的に明らかにできます。
AHCの異物分析体制と強み
また、AHCは群馬県前橋市を拠点とする検査ラボです。1977年の創業以来、食の安全を支える検査に取り組んでまいりました。私たちの強みは、報告だけにとどまらない点です。検査結果をもとに、混入経路の推定や再発防止のご相談まで伴走します。
なお、AHCはISO/IEC 17025:2017の認定ラボです(PJLA L26-134)。ただし、この認定の対象は食品の微生物試験の一部項目です。異物分析は認定スコープには含まれません。とはいえ、認定ラボとして培った品質管理の姿勢を異物検査の業務にも一貫して活かしています。食品の安全に関する公的な情報は厚生労働省の食品安全に関するページもご参照ください。
👥 こんな方からのご相談を承ります
- 食品メーカー(クレーム対応・原因究明)
- 品質管理担当者(混入経路の特定)
- PB商品供給メーカー(取引先への報告根拠)
- 外食・給食事業者(異物の正体確認)
- 製造現場の責任者(再発防止の検討)
5ステップで進む検査の流れ
このように、ご依頼の流れはシンプルです。まず、混入物が見つかった状況をお知らせください。具体的には、いつ・どの製品で・どのような異物が見つかったかを整理すると役立ちます。なお、可能であれば異物そのものや混入していた製品をご用意ください。
🏢 株式会社AHCについて
1977年創業の食品微生物検査ラボとして、食品の異物検査・原因究明を全国対応で承ります。ISO/IEC 17025(微生物試験・PJLA L26-134)を取得した試験所です。なお、異物分析は認定範囲外のため、受託分析として承ります。
関連記事:異物検査ガイド / 異物検査サービスのご案内
まとめ
微小異物 検査は、食品メーカーにとって関心の高いテーマです。まず、混入トラブルでは異物の正体を知ることが第一歩になります。次に、数µmレベルの異物は従来の手作業では特定が困難でした。さらに、高精度なマニピュレータと専用ツールにより採取が可能になりました。これにより、原因究明の精度が高まります。
このように、微小な異物の混入には科学的な分析が役立ちます。まず分析の目的を整理してください。次に対象の検体を準備します。そして専門機関に相談します。これにより、確かなデータに基づく対応が可能になります。
ご相談はお問い合わせフォームやお電話(027-253-1515)でどうぞ。平日8:30〜17:30に承ります。
外部参考資料
![]()