2022年3月23日
食品添加物公定書第9版:JECFA規格への整合と微生物試験法の変更
食品添加物の安全性確保に向けた規格基準の改訂
食品衛生法に基づく「食品添加物公定書」は、食品添加物の規格及び基準を定めた重要な資料です。平成29年11月30日、国際的な食品添加物専門委員会であるJECFAとの整合を図るため、公定書は第9版へと改訂されました。
第9版における変更点
- 微生物限度試験法の導入: 安全性の更なる向上を目指し、酵素、増粘安定剤の微生物試験法がJECFA規格に準拠したものに変更されました。具体的には、酵素では生菌数、大腸菌、サルモネラ、増粘安定剤では生菌数、真菌数、大腸菌/大腸菌群、サルモネラの4項目が試験項目として定められました。
- 試験法の適合性試験の廃止: 増粘安定剤において、従来必要だった「発育阻止物質の確認試験」が不要となりました。
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弊社微生物試験室では、改訂された第9版食品添加物公定書に基づいた微生物限度試験を受託しております。試験に関するご質問やご要望等、お気軽にお問い合わせください。
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※JECFAとは
JECFA(Joint Expert Committee on Food Additives)は、FAO/WHO合同食品添加物専門委員会の略称です。国際的な食品添加物専門委員会として、食品添加物の安全性評価を行い、その結果に基づいて国際的な食品添加物基準(JECFA規格)を策定しています。
※食品添加物公定書とは
食品衛生法第21条に基づき、食品添加物の規格及び基準が収載された資料です。食品添加物の製造販売業者は、公定書に定められた規格及び基準に適合する食品添加物のみを製造販売することが義務付けられています。
※微生物限度試験とは
食品添加物中の微生物汚染を検査する試験です。試験結果に基づいて、食品添加物の安全性及び品質を評価します。
参考