「大量調理の現場でウェルシュ菌が心配」「真空包装やレトルトでクロストリジウムのリスクを環境から確認したい」「浮遊菌検査はしているが、嫌気性菌は見られていない」。こうした声に、嫌気培養に対応した環境検査でお応えします。
浮遊菌 嫌気対応は、空中や落下する菌を調べる際に、見逃しを防ぐための考え方です。一般的な浮遊菌・落下菌検査は、好気培養が前提になっています。しかし、それだけでは嫌気性菌を捉えきれないことがあります。この記事では、嫌気対応が必要な理由と、採取から培養までの進め方を専門機関の視点で解説します。
浮遊菌 嫌気対応とは?好気培養だけでは不十分な理由
浮遊菌 嫌気対応とは、空中浮遊菌や落下菌の検査に、嫌気培養を組み合わせる方法です。通常の検査は好気条件で行うため、酸素のある環境で育つ菌が中心になります。一方、偏性嫌気性菌は酸素があると発育しにくく、好気培養では見逃されがちです。
特に注意したいのが、クロストリジウム属(ウェルシュ菌など)です。これらは芽胞をつくり、乾燥や空気中でも生き残ります。そのため、粉塵や落下菌として環境に存在することがあります。つまり、嫌気対応をしないと、リスクの一部を見落とすおそれがあります。
| 項目 | 好気培養(通常) | 嫌気培養(嫌気対応) |
| 主に捉える菌 | 好気性・通性菌 | 偏性嫌気性菌 |
| 代表例 | 一般生菌、カビ・酵母 | ウェルシュ菌、クロストリジウム属 |
| 環境での存在 | 広く分布 | 芽胞として粉塵・落下菌に存在 |
嫌気性菌が問題になる現場とリスク
嫌気性菌のリスクは、現場によって大きく変わります。たとえば、カレーや煮込みなどの大量調理では、ウェルシュ菌による食中毒が知られています。また、真空包装やレトルト食品では、クロストリジウム属の管理が重要になります。
さらに、土壌由来の原料を扱う工場では、芽胞が持ち込まれやすくなります。そのため、HACCPの環境モニタリングでも、嫌気性菌を意識した確認が役立ちます。なお、好気の浮遊菌検査とあわせると、衛生状態をより立体的に把握できます。
| 現場 | 主なリスク菌 | ねらい |
| 大量調理(カレー・煮込み) | ウェルシュ菌 | 食中毒の予防 |
| 真空包装・レトルト | クロストリジウム属 | 保存性・安全性 |
| 土壌由来原料の工場 | 芽胞形成菌 | 持ち込みの確認 |
採取から培養までの進め方
進め方は、採取と培養の二段階で考えます。まず採取では、エアサンプラーによる空中浮遊菌や、寒天平板による落下菌を用います。次に、採取した検体を嫌気的に培養します。具体的には、脱酸素環境(嫌気ジャー等)と嫌気用の培地を使います。
このとき、好気培養と嫌気培養を並行すると効果的です。なぜなら、好気性菌と嫌気性菌の両方を同時に把握できるからです。その結果、見落としを減らし、対策の優先順位もつけやすくなります。ただし、目的に応じて項目を絞ることもできます。
AHCの対応範囲と依頼の流れ
AHCでは、浮遊菌・落下菌の採取と培養に対応します。さらに、ウェルシュ菌やクロストリジウム属の検査実績を活かし、嫌気培養にも対応します。一方で、菌種の同定や原因究明のご相談も承ります。基本は浮遊菌検査の方法・基準を、嫌気性菌の詳細はウェルシュ菌検査と嫌気培養対応をご覧ください。
| 検査・対応 | AHCの対応 |
| 浮遊菌・落下菌の採取と培養 | ✅ 実施(ISO/IEC 17025 認定範囲外として実施) |
| 嫌気培養対応(嫌気性菌の検出) | ✅ 対応(ウェルシュ菌・クロストリジウム属の実績) |
| 菌種同定・原因究明のご相談 | ✅ 対応します |
・大量調理や給食施設で、ウェルシュ菌のリスクを抑えたい方
・真空包装・レトルト食品で、クロストリジウム属を管理したい方
・土壌由来の原料を扱い、芽胞の持ち込みを確認したい方
・浮遊菌検査をしているが、嫌気性菌まで見たい方
| STEP1 お問い合わせ・お見積り | STEP2 採取方法のご提案・キット手配 | STEP3 採取(エアサンプラー/落下法) | STEP4 好気・嫌気の培養 | STEP5 報告書の発行 |
株式会社AHCは、1977年創業の食品・環境微生物検査機関です。ISO/IEC 17025:2017 認定ラボ(PJLA L26-134、ILAC-MRA署名)として、食品の一般生菌数・大腸菌群・黄色ブドウ球菌の3項目を認定試験として実施しています。浮遊菌・落下菌検査および嫌気培養対応は、認定範囲外として実施します。品質保証の考え方はISO 17025 品質保証への取り組みをご覧ください。
まとめ
浮遊菌 嫌気対応は、好気培養だけでは見えにくい嫌気性菌を捉えるための有効な手段です。特に、クロストリジウム属は芽胞として環境に残るため、現場によっては嫌気の視点が欠かせません。つまり、好気と嫌気を組み合わせることで、衛生管理の精度が高まります。環境モニタリングや嫌気性菌の確認でお困りの際は、環境検査のお問い合わせ、またはお電話(027-253-1515)よりお気軽にご相談ください。
外部参考資料
・厚生労働省「食中毒」(原因菌・予防に関する情報)
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