📋 こんなご相談をよくいただきます
- 入居者から「この部屋に入ると咳が出る」と言われ、原因を調べたい。
- 漏水の復旧工事が終わり、問題が残っていないことを示したい。
- 施主やオーナーに、第三者のデータとして提出したい。
- 工事前のデータがないが、今からでも評価できるか知りたい。
室内環境 カビ 調査は、部屋の空気中のカビを測って比べる調査です。
建物を扱う立場では、原因の説明を求められる場面があります。
ただ、空気中のカビには法的な基準値がありません。
そのため「この数値だから問題」という示し方はできません。
比較の相手を置いて、偏りがあるかを見る形になります。
本記事では、建物での調査の組み方を解説します。
ご家庭での調べ方は、室内カビ検査をご覧ください。
基準値がない中で、どう示すか
評価の軸は、数値そのものではなく比較です。
同じ日に複数の地点で測り、差を見ます。
| 測る地点 | 役割 |
| 対象の部屋 | 症状や不具合が出ている場所 |
| 対照の部屋 | 同じ建物で条件の近い部屋。建物全体の傾向を見る |
| 屋外(外気) | その日の外の値。室内の値を比べる基準になる |
外気のカビの量は、季節や天候で大きく動きます。
同じ日の外気と比べることで、その影響を差し引けます。
室内の値が外気と同程度なら、外から入ったものと読めます。
室内だけが高ければ、建物の中に発生源がある見込みが立ちます。
工事前のデータがなくても評価できる
復旧工事の後に依頼を受けると、工事前の値がないことがあります。
この場合でも、同じ日の外気と比べる設計なら評価が成立します。
示せるのは「良くなった」ではなく「今、室内に発生源がない」です。
どちらを示したいのかで、測る時期と地点数が変わります。
調査でできること・できないこと
| できること | できないこと |
| 室内と外気のカビ・細菌の量を測って比べる | 健康への影響の判断 |
| 部屋ごとの偏りを示す | 症状の原因の断定 |
| 目視できる箇所を拭き取って調べる | 化学物質(ホルムアルデヒド・VOC等)の測定 |
| カビの種類を推定する | 壁の内側など、開けていない場所の状態 |
症状の訴えがある場合、原因は微生物とは限りません。
化学物質が関わる場合は、当社の対応範囲外です。
その場合は、室内環境測定を扱う専門機関をご案内します。
最初に、どちらの線を調べるのかを決めておくと無駄がありません。
測るものと方法
| 項目 | 内容 |
| 浮遊真菌(カビ) | 一定量の空気を吸引し、培地に捕集して数えます。 |
| 浮遊細菌 | 同じ方法で、細菌を対象に測ります。 |
| ふきとり | 目視で疑わしい箇所の表面を拭き取って調べます。 |
| カビの種類の推定 | 分離して培養し、顕微鏡で観察します。 |
測定は出張で行うほか、装置をお貸しする方法もあります。
建物の調査では、地点をそろえて同日に測るため出張が向きます。
装置の貸出については、浮遊菌検査をご覧ください。
カビの種類をどこまで特定できるかは、カビ 同定 依頼で解説しています。
依頼のポイントと実務
| ポイント | 内容 |
| 間取りを共有する | 対象室と条件の近い対照室を選ぶために使います。 |
| 建物の履歴を伝える | 建築年、改装の時期、漏水などの経緯が読み取りに効きます。 |
| 使用状況を伝える | 閉め切りの期間や空調の使い方で、値の出方が変わります。 |
| 測る時期を決める | 復旧工事の確認なら、工事と乾燥が終わってからにします。 |
| 対応は依頼主が決める | 改修や説明の方針を決めるのは依頼主です。当社は判断材料をご提供します。 |
汚れや水が残っている段階では、測っても打つ手が変わりません。
先に除去と乾燥を済ませ、そのあとで確認する順序をお勧めします。
AHCの対応範囲
| 内容 | 対応 |
| 浮遊真菌・浮遊細菌の測定 | 自社で対応 |
| ふきとり検査 | 自社で対応 |
| カビの分離・同定 | 自社で対応 |
| 化学物質(VOC・ホルムアルデヒド等) | 対応範囲外。専門機関をご案内します |
出張測定の可否は、所在地と日程によります。ご相談ください。
👥 こんな方からのご相談を承ります
- 建築・リフォームを手がける工務店や設計事務所の方
- マンション・ビルの管理会社、管理組合の方
- 漏水や水損の復旧工事を担当されている方
- テナントや利用者から申し出を受けた施設の管理者の方
5ステップで進む調査の流れ
🏢 株式会社AHCについて
1977年創業の微生物検査ラボとして、建物の室内環境調査とふきとり検査を承ります。当社はISO/IEC 17025認定ラボ(PJLA L26-134)です。費用は地点数と項目数により変わるため、個別にお見積りいたします。関連記事:浮遊菌検査 / 室内カビ検査 / カビ 同定 依頼
まとめ
空気中のカビに法的な基準値はなく、比較で評価します。
対象の部屋・対照の部屋・屋外を同じ日に測るのが基本です。
工事前のデータがなくても、外気と比べる設計なら成立します。
示せるのは発生源の有無までで、健康影響や原因の断定はできません。
お問い合わせフォーム、またはお電話(027-253-1515)でご連絡ください。
