📋 こんなご相談をよくいただきます
- 「乳糖不使用(ラクトースフリー)」と表示してよいか確かめたい。
- 乳糖をどこまで分解できたか、数値で確認したい。
- 乳製品やOEM原料の乳糖含有量を把握したい。
- 乳糖不耐の方向けの製品設計で残存乳糖を管理したい。
乳糖(ラクトース)分析は、乳製品や加工食品に含まれる乳糖の量を測り、品質や表示の裏づけに用いる検査です。とくに「乳糖不使用」をうたう製品では、残存する乳糖が十分に少ないことの確認に役立ちます。さらに、原料の受け入れや製品設計の判断材料にもなります。本記事では、その意味と依頼の流れをまとめました。AHCは創業1977年の食品微生物検査ラボとして、成分分析の実績も多数あります。なお、糖の全体像は糖類分析の総合ガイドで解説しています。
乳糖分析が必要になる場面
まず、乳糖分析が求められる場面は多岐にわたります。具体的には、ラクトースフリー表示の裏づけ・原料の受け入れ・製品設計などです。代表的な場面を次の表に整理します。
| 場面 | 目的 | 必要なデータ |
|---|---|---|
| ラクトースフリー表示 | 乳糖不使用の裏づけ | 残存乳糖の実測値 |
| 乳糖の分解度の確認 | ラクターゼ処理の評価 | 乳糖と分解物の値 |
| 原料の受け入れ | ロットの品質確認 | 乳糖含有量データ |
| 製品設計の判断 | 甘味や物性の調整 | 糖組成の実測値 |
このように、目的によって測る意味が変わります。たとえば、表示の裏づけでは残存乳糖の少なさを見ます。一方、分解度の確認では乳糖と分解物の比を見ます。そのため、目的の明確化が最初の一歩です。
乳糖(ラクトース)とは
実際に、乳糖は牛乳などに含まれる代表的な二糖類です。なかでも、ガラクトースとブドウ糖が結びついた構造をしています。代表的な含有の目安を次の表にまとめます。
| 食品 | 乳糖の含有の目安(100gあたり) | 補足 |
|---|---|---|
| 牛乳 | 約4.5g | 主要な糖質 |
| ヨーグルト | 約3〜5g | 発酵で一部減少 |
| 脱脂粉乳 | 約50g前後 | 濃縮され高含有 |
| ラクトースフリー牛乳 | 大幅に低減 | 分解処理が前提 |
つまり、乳製品の多くは乳糖を含みます。なお、数値は食品成分表などを参考にした目安です。文部科学省の日本食品標準成分表も参考になります。また、乳糖を酵素で分解するとガラクトースとブドウ糖になります。だからこそ、分解物の量が処理の手がかりになります。
乳糖分析でわかること
特に、乳糖の量と分解物は品質の重要な手がかりです。なぜなら、処理や配合によって組成が変わるからです。主な見方を次の表に整理します。
| 着目点 | わかること |
|---|---|
| 残存乳糖の量 | ラクトースフリー表示の裏づけ |
| 乳糖と分解物の比 | ラクターゼ処理の進み具合 |
| 乳糖含有量 | 原料ロットの品質確認 |
このように、乳糖の組成から多くが読み取れます。たとえば、残存乳糖が十分に少なければ分解が進んでいます。一方、乳糖が多く残れば処理が不十分と判断します。なお、表示の判断基準は製品や用途で異なります。そのため、目的に応じて測定範囲を決めます。
HPLCによる乳糖分析と前処理
次に、乳糖はHPLCで測ります。具体的には、乳糖と分解物を分離して定量します。流れを次の表に示します。
| 工程 | 内容 |
|---|---|
| 抽出・除タンパク(前処理) | 乳成分の夾雑物を取り除く |
| 希釈・ろ過 | 測定に適した状態に整える |
| HPLCで乳糖を測定 | 乳糖・ガラクトース・ブドウ糖を分離 |
| 標準品との比較 | 値の信頼性を担保する |
なぜなら、乳製品はタンパク質や脂質を多く含むからです。たとえば、除タンパクをしてから測ります。その結果、乳糖と分解物を正確に分けられます。詳しい手法は糖類のHPLC分析で解説しています。
乳糖分析の依頼ポイントと実務
最後に、乳糖分析を依頼する際のポイントをまとめました。
| ポイント | 事前にお伝えください |
|---|---|
| ① 目的 | 表示の裏づけ・分解度・受け入れ |
| ② 製品の種類 | 牛乳・発酵乳・粉乳・加工品 |
| ③ 測定の範囲 | 乳糖のみか分解物まで含むか |
| ④ 処理の有無 | ラクターゼ処理の有無 |
なお、AHCでの対応範囲は次の通りです。
| 項目 | AHCでの対応 |
|---|---|
| HPLCによる乳糖の定量 | ✅ 対応 |
| 乳糖と分解物(ガラクトース・ブドウ糖)の確認 | ✅ 対応 |
| ラクトースフリーの分解確認 | ✅ 対応 |
| 栄養成分表示用の糖質データ | ✅ 対応 |
| 輸出対応の英文報告書 | ✅ 対応 |
👥 こんな方からのご相談を承ります
- 乳業・乳製品メーカー(ラクトースフリー製品の裏づけ)
- OEM受託製造者(取引先への品質エビデンス)
- 原料の輸入・卸事業者(受け入れ品質の確認)
- 製菓・加工食品メーカー(乳原料の管理)
- 輸出食品事業者(海外向けの分析データ)
5ステップで進む検査の流れ
🏢 株式会社AHCについて
1977年創業の食品微生物検査ラボとして、乳糖(ラクトース)分析を全国対応で承ります。ISO/IEC 17025(微生物試験・PJLA L26-134)を取得した試験所です。栄養成分表示や品質管理の受託にも応じています。
関連記事:糖類分析の総合ガイド / 糖類のHPLC分析 / 成分分析サービス
まとめ
乳糖分析は、乳糖の量や分解物から品質や表示を見極める検査です。まず、乳製品の多くは乳糖を含みます。次に、乳糖は酵素でガラクトースとブドウ糖に分かれます。さらに、HPLCで各糖を分離して測ります。これにより、表示の裏づけから品質管理まで正確なデータが得られます。
このように、乳糖分析は残存乳糖と分解物が大きな手がかりです。まず目的と製品の種類を整理してください。次に測定の範囲を決めます。そして判定基準を専門家と擦り合わせます。これにより、表示対応から輸出対応まで一貫対応が可能です。
なお、糖の全体像は糖類分析の総合ガイドも参照ください。ご相談はお問い合わせフォームやお電話(027-253-1515)でどうぞ。平日8:30〜17:30に承ります。
外部参考資料
- 文部科学省「日本食品標準成分表」
- 消費者庁「食品表示基準」
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「炭水化物 / 糖質」
![]()
![]()