📋 こんなご相談をよくいただきます
- 栄養成分表示の「糖類」の数値が必要。
- 「糖類0」「無糖」と表示する根拠が欲しい。
- ブドウ糖や果糖、ショ糖を個別に測りたい。
- 糖質と糖類の違いを正しく表示したい。
糖類分析は、食品中の糖類量を測る検査です。とくに栄養成分表示の根拠として重要になります。さらに、6糖の個別定量にも対応できます。なお、「糖類0」などの強調表示にも基準があります。本記事では、糖質との違いや分析方法、依頼の流れをまとめました。AHCは創業1977年の食品微生物検査ラボとして、成分分析の実績も多数あります。なお、関連する栄養成分は別記事にもあります。たとえばビタミン分析とは(全体ガイド)で解説しています。
糖類分析が必要になる場面
まず、糖類分析が求められる場面は多岐にわたります。具体的には、栄養成分表示・強調表示・輸出対応などです。代表的な場面を次の表に整理します。
| 場面 | 目的 | 必要なデータ |
|---|---|---|
| 栄養成分表示 | 炭水化物・糖質の表示 | 糖類の実測値 |
| 強調表示 | 「糖類0」「無糖」の訴求 | 基準を満たす含有量 |
| 製品の品質管理 | レシピ変更の確認 | 糖組成の実測値 |
| 海外輸出対応 | 輸出先のラベル規制 | 国別基準の分析値 |
このように、目的によって測る対象が変わります。たとえば、表示では糖類の合計値が中心です。一方、品質管理では糖組成の把握が主になります。そのため、目的の明確化が最初の一歩です。
糖類とは(炭水化物・糖質との違い)
実際に、糖類は炭水化物の一部です。なぜなら、炭水化物は糖質と食物繊維に分かれるからです。用語の関係を次の表にまとめます。
| 用語 | 範囲 | 主な例 |
|---|---|---|
| 炭水化物 | 糖質+食物繊維 | 最も広い区分 |
| 糖質 | 糖類+でんぷん等 | でんぷん・糖アルコール |
| 糖類 | 単糖類+二糖類 | ブドウ糖・ショ糖など |
つまり、糖類は糖質よりせまい範囲です。だからこそ、表示では区別が欠かせません。さらに、糖類は単糖類と二糖類に分かれます。具体的には次の通りです。
- 単糖類:ブドウ糖・果糖・ガラクトース
- 二糖類:ショ糖・麦芽糖・乳糖
- 糖アルコール:キシリトール等(糖類に含めない)
- でんぷん:多糖類で糖類ではない
糖の分類は、厚生労働省のe-ヘルスネットも参考になります。
糖類の主な分析方法
特に、糖類の分析にはHPLCが中心になります。各糖を分離して定量するためです。主な手法を次の表に整理します。
| 工程・手法 | 対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| 抽出・除タンパク(前処理) | 全試料 | 夾雑物を取り除く工程 |
| HPLC法(示差屈折) | 各糖の定量 | 糖分析の中心的な手法 |
| 酵素法 | 特定の糖 | 対象を選んで測れる |
| 糖類の合算 | 表示用の合計 | 各糖を足して算出する |
なぜなら、糖類は複数の糖の合計だからです。たとえば、ブドウ糖・果糖・ショ糖を個別に測ります。その結果、合算して糖類の値を出せます。そのため、目的に応じた設計が重要になります。
前処理の重要性
糖類分析では、前処理が結果を大きく左右します。具体的には、抽出と除タンパクの工程です。たとえば、油脂やタンパクが多い試料は妨害が出ます。そのため、丁寧な精製が欠かせません。つまり、専門ラボの経験値が信頼性に直結します。
個別の糖と6糖分析(輸出対応)
実際に、糖類は合計値だけでなく個別にも測れます。なぜなら、試験品ごとに含まれる糖が違うからです。たとえば、乳製品では乳糖とガラクトースが中心です。一方、果汁では果糖とブドウ糖が主になります。
食品表示基準では、主要な6種類の糖を対象にします。具体的には次の6糖です。
| 区分 | 糖 | 別名・由来 |
|---|---|---|
| 単糖類 | グルコース | ブドウ糖 |
| 単糖類 | フルクトース | 果糖 |
| 単糖類 | ガラクトース | 乳糖の構成糖 |
| 二糖類 | スクロース | ショ糖 |
| 二糖類 | マルトース | 麦芽糖 |
| 二糖類 | ラクトース | 乳糖 |
なお、必要に応じて他の糖も加えます。たとえば、きのこ類ではトレハロースを測ります。また、はちみつや味噌ではイソマルトースを測ります。
さらに、海外向けの栄養表示では6糖の分析がよく求められます。なぜなら、輸出先のラベル規制で個別糖が必要になるためです。そのため、輸出を見据えるなら6糖分析が安心です。
栄養強調表示の基準(「糖類0」など)
次に、糖類の強調表示には基準があります。食品表示基準で定められた数値です。代表例を次の表にまとめます。
| 表示 | 主な条件(食品100gあたり) |
|---|---|
| 糖類0・無糖・ノンシュガー | 糖類0.5g未満 |
| 糖類ひかえめ・低糖類 | 基準値以下(食品5g/飲料2.5g等) |
| 糖類オフ・○%カット | 比較対象との差が基準以上 |
ただし、表示には正確な実測値が前提です。そのため、根拠となる分析データが欠かせません。詳細は消費者庁の食品表示基準の公式資料を確認してください。
糖類分析の依頼ポイントと実務
最後に、糖類分析を依頼する際のポイントを検査会社目線でまとめました。
| ポイント | 事前にお伝えください |
|---|---|
| ① 測定対象 | 糖類合計か6糖個別か |
| ② 検査の目的 | 表示・強調表示・品質管理 |
| ③ 食品の形態 | 飲料・菓子・加工食品など |
| ④ 糖アルコールの有無 | 甘味料の種類を申告 |
なお、AHCでの対応範囲は次の通りです。
| 項目 | AHCでの対応 |
|---|---|
| 糖類(単糖・二糖)の定量 | ✅ 対応 |
| 6糖分析(個別6種の定量) | ✅ 対応 |
| 栄養成分表示ラベル支援 | ✅ 対応 |
| トレハロース等の追加糖 | ✅ 対応(要申告) |
| 糖アルコールの個別定量 | ⚠️ 要相談 |
| 輸出対応の英文報告書 | ✅ 対応 |
👥 こんな方からのご相談を承ります
- 飲料・菓子メーカー(糖類の表示・強調表示)
- 健康志向食品の開発者(「糖類0」の根拠取得)
- 加工食品メーカー(レシピ変更後の確認)
- OEM受託製造者(取引先への品質エビデンス)
- 輸出食品事業者(海外規制対応の分析データ)
5ステップで進む検査の流れ
🏢 株式会社AHCについて
1977年創業の食品微生物検査ラボとして、糖類をはじめとする成分分析を全国対応で承ります。ISO/IEC 17025(微生物試験・PJLA L26-134)を取得した試験所です。栄養成分表示の受託にも応じています。
関連記事:ビタミン分析とは(全体ガイド) / β-グルカン分析 / 成分分析サービス
まとめ
糖類分析は、食品中の糖類を定量する検査です。まず、糖類は単糖類と二糖類の合計です。次に、糖質や炭水化物とは範囲が違います。さらに、HPLCで各糖を分離して測ります。これにより、表示根拠から品質管理まで正確なデータが得られます。
このように、糖類分析は表示の正確さに大きな鍵です。まず測定対象と目的を整理してください。次に食品の形態と甘味料を確認します。そして判定基準を専門家と擦り合わせます。これにより、表示根拠から輸出対応まで一貫対応が可能です。
なお、関連する成分は成分分析サービスも参照ください。ご相談はお問い合わせフォームやお電話(027-253-1515)でどうぞ。平日8:30〜17:30に承ります。
外部参考資料
- 厚生労働省 e-ヘルスネット「炭水化物 / 糖質」
- 消費者庁「食品表示基準」
- 文部科学省「日本食品標準成分表」
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