健康な牛を育成する検査とワクチネーション。牧場の衛生費を低減するためのお手伝い。
牛ウイルス性下痢ウイルス(BVDV)の持続感染牛(PI牛)は、牛群内で重大なリスク要因です。北海道などの公共牧場では、入牧牛に対してワクチン接種と陽性牛検査が行われており、これらは重要な感染防止策です。
PI牛の影響とリスク
PI牛は糞便、尿、鼻汁、唾液、乳汁などを通じてBVDVを持続的に排出し、牛群内にBVD-MD(牛ウイルス性下痢-粘膜病)を蔓延させ、牧場全体に多大な経済的損害がもたらされます。そのため、BVDV感染症(Ⅰ型およびⅡ型)の清浄化対策として、PI牛の早期発見と隔離が極めて重要です。
当社対応の事例
北海道のある酪農場では、バルク乳検査を導入し、持続感染牛の早期発見に成功しました。この牧場では、当社のサポートを受けながら毎年定期的な検査とワクチン接種を行い、さらに新生子牛に抗原検査を実施しています。この取り組みにより、PI牛の数を大幅に減少させ、BVDV感染のリスクを効果的に抑制しました。実際に、当社のRT-PCR検査によって摘発されたPI牛を除去することで、損失が大幅に削減されました。この結果、牧場の収益性が向上し、経営状態が改善しました 。
鳥取県でも、当社が導入を支援したBVDV検査を活用し、持続感染牛の早期発見と隔離に成功しています。これにより、持続感染牛の摘発により、BVDV感染のリスクが減少し、経営状態の改善が図られました。
BVDV感染症の清浄化対策
- 適正なワクチンプログラムの実施
- 入牧前のワクチン接種(妊娠牛には不活化ワクチンのみ)
- 入牧後の追加接種
- 定期的な検査
- 酪農家における毎年1回のバルク乳検査
- 抗原検査:血清を使用したBVDV(Ⅰ型およびⅡ型)の検査キットによる検査
- 抗体検査:バルク乳からレンネット法で乳清を抽出し、中和抗体検査を実施
- RT-PCR検査:バルク乳を用いたウイルス検査
- 感染予防対策
- 感染牛の導入を避ける
- 感染経路の遮断
- 感染源対策と感受性動物への対策
- 牛群単位でのワクチネーションの実施
感染牛の摘発と対策
持続感染牛の早期発見と隔離は、BVDVの蔓延を防ぐために不可欠です。ウイルスやその遺伝子を検出するための最新の検査技術を活用することで、感染源への迅速な対策が可能になります。当社のコンサルタントチームは、これらの技術と経験を駆使して、皆さまの牧場の健康管理をサポートします。具体的なワクチネーションプログラムや検査方法については、ぜひ当社までご相談ください。牧場全体の衛生費用を低減し、牛群の健康を維持につなげましょう。