「新商品の表示根拠としてアレルゲンを確認したい」「同じラインで複数の原料を扱うので、意図しない混入が心配」「取引先からアレルゲン検査の結果を求められた」。こうした声に、ELISAによる一次スクリーニングと、結果の解釈のサポートでお応えします。
食品の表示や品質管理で、アレルゲン検査はますます重要になっています。表示を誤れば健康被害や回収につながり、逆に過剰な「入っているかも」表示は商品力を下げます。そこで役立つのが、まず広く調べる一次検査と、その結果を正しく読むことです。この記事では、検査の方法と、もっとも迷いやすい「結果の見方」を専門機関の視点で整理します。
アレルゲン検査とは?表示義務と必要になる場面
アレルゲン検査とは、食品に含まれるアレルギー物質を調べる検査です。食品表示法では、表示が義務づけられた特定原材料と、表示が推奨される特定原材料に準ずるものが定められています。なお、近年はくるみが義務表示に追加され、対象が広がりました。
検査が必要になる場面はさまざまです。たとえば、新商品やOEMの開発時に表示の根拠をそろえたいとき、製造ラインでの意図しない混入(コンタミネーション)を確認したいとき、あるいは取引先や輸出先から結果を求められたときなどです。
| 区分 | 内容 | 例 |
| 特定原材料(義務表示) | 表示が義務づけられた品目 | 卵・乳・小麦・そば・落花生・えび・かに・くるみ |
| 特定原材料に準ずるもの(推奨表示) | 表示が推奨される品目 | 大豆・ごま・カシューナッツ・りんご ほか |
検査の方法(ELISA・PCR・ウエスタンブロット)
検査にはいくつかの方法があり、役割が異なります。まず中心になるのがELISAです。これはアレルゲンとなるタンパク質を定量するスクリーニングで、安価かつ迅速に、広く一次確認できます。結果はµg/g(ppm)などの数値で示されます。
一方、確認にはPCRやウエスタンブロットを用います。PCRは特定原材料のDNAを検出する定性確認です。ただし、卵や乳のようにDNAが少ない素材では不向きな場合があります。そのため、対象に応じて使い分けることが大切です。詳しい遺伝子検査の実績は遺伝子(PCR)判定の実績もご覧ください。
| 方法 | 対象 | 位置づけ |
| ELISA | タンパク質(定量) | 一次スクリーニング |
| PCR | DNA(定性) | 確認試験 |
| ウエスタンブロット | タンパク質(確認) | 確認試験 |
結果の見方|陽性・陰性とコンタミ管理の考え方
もっとも大切なのが、この結果の解釈です。まず陰性の場合、スクリーニングの検出レベルを超えるアレルゲンは確認されなかったことを意味します。そのため、表示やコンタミ管理が機能していることを示す一次資料になります。
一方、陽性が出ても、ただちに表示違反というわけではありません。陽性は「混入の可能性がある」というサインです。たとえば、共通ラインの洗浄不足や原材料由来など、原因はさまざまです。そのため陽性のときは、原因を調査し、表示の要否を検討する流れが基本になります。
判断の目安として、公定法では特定原材料由来のタンパク質が数µg/g以上で「含む」とされます。なお、ごく微量でも継続して検出される場合は、コンタミ対策の見直しが有効です。具体的には、原料の切り替え順序やライン洗浄、専用器具の運用などを点検します。
| 結果 | 意味 | 次のアクション |
| 陰性 | 検出レベルを超える混入なし(推定) | 表示・衛生管理の妥当性の裏づけに |
| 陽性 | 混入の可能性あり | 原因調査・確認試験・表示要否の検討 |
| 微量で継続検出 | コンタミの定着が疑われる | ライン洗浄・運用の見直し |
検査の進め方とAHCの対応範囲
実務では、まずELISAで広くスクリーニングし、陽性のときに確認試験へ進む二段構えが効率的です。AHCでは、この考え方に沿ってELISAによる定量スクリーニングをご提供します。さらに、結果の見方やコンタミ要因のご相談にも対応します。一方、PCRやウエスタンブロットによる確認は、提携機関と連携して進めます。表示そのものの整理は栄養成分表示の解説もあわせてご確認ください。
| 検査・対応 | AHCの対応 |
| アレルゲンのELISA定量スクリーニング | ✅ 実施(ISO/IEC 17025 認定範囲外として実施) |
| 結果の解釈・コンタミ要因のご相談 | ✅ 対応します |
| 確認試験(PCR・ウエスタンブロット等) | ⚠️ 提携機関にて対応(要相談) |
・新商品やOEMの開発で、表示の根拠をそろえたい方
・同じラインで複数の原料を扱い、意図しない混入が心配な方
・取引先や輸出先からアレルゲンの結果を求められた方
・「入っているかも」表示を見直し、商品力を高めたい方
| STEP1 お問い合わせ・お見積り | STEP2 検体の送付・引取 | STEP3 ELISAスクリーニング | STEP4 (陽性時)確認・原因のご提案 | STEP5 報告書の発行 |
株式会社AHCは、1977年創業の食品・環境微生物検査機関です。ISO/IEC 17025:2017 認定ラボ(PJLA L26-134、ILAC-MRA署名)として、食品の一般生菌数・大腸菌群・黄色ブドウ球菌の3項目を認定試験として実施しています。アレルゲン検査は認定範囲外として実施します。品質保証の考え方はISO 17025 品質保証への取り組みをご覧ください。
まとめ
アレルゲン検査では、まずELISAで広く調べ、陽性のときに確認試験と原因調査へ進む二段構えが基本です。特に大切なのは、陽性が「混入の可能性」を示すサインであり、原因と表示要否をセットで考える点にあります。つまり、結果の見方を正しく押さえることが、過不足のない表示と安心につながります。検査の選び方や結果の解釈でお困りの際は、アレルゲン検査のお問い合わせ、またはお電話(027-253-1515)よりお気軽にご相談ください。
外部参考資料
・消費者庁「食物アレルギー表示に関する情報」(特定原材料等・表示制度)
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