実施可能です。レトルト食品には成分規格が定められており、公定法の「無菌試験」で陰性である必要があります。
レトルト食品の安全性を支える規格基準と検査
手軽に食べられるだけでなく、長期保存が可能で、現代の食生活に欠かせない存在です。しかし、安全性を確保するためには、規格基準にもとづく検査が必要となります。
規格基準
レトルト食品の規格基準は、食品衛生法に基づき定められています。主な内容は次のとおりです。
- 成分基準: レトルト食品中に生きている微生物が存在しないこと。
- 製造基準:
- 原料は鮮度や品質が良好なものを使用する。
- 製造工程は衛生的に管理する。
- 加圧加熱殺菌処理は、十分な効力のある方法で行う。
- 殺菌後の冷却は、適切な方法で行う。
- 製造器具は洗浄・殺菌する。
これらの基準は、レトルト食品の安全性を確保するために設けられています。
検査
レトルト食品の安全性を確認するためには、以下の検査が行われます。
- 原料検査: 原料の鮮度や品質、汚染の有無などを検査します。
- 製造工程検査: 製造工程の衛生管理状況、殺菌処理の条件などを検査します。
- 製品検査: 製品中の微生物量、成分、pH、水活性などを検査します。
無菌試験
無菌試験はAHCで受託しております。
レトルト食品の規格試験として、無菌試験が必要となります。無菌試験とは、食品に生きた微生物が存在しないことを確認する試験です。レトルト食品は、加圧加熱殺菌によって生きた微生物を殺滅していますが、それでもごく少数の微生物が残存する可能性があります。そのため、無菌試験によって、レトルト食品に生きた微生物が存在しないことを確認する必要があります。
無菌試験は、恒温試験と培養試験の2種類で行われます。
- 恒温試験:14日の観察期間が必要です。恒温試験で容器包装の膨張又は漏えいが認められなかったものを培養試験します。
- 培養試験: 食品を培地に接種し、生きた微生物の増殖を調べる。このとき微生物は陰性である必要があります。
まとめ
レトルト食品は、規格基準と検査によって安全性が確保されています。これらの基準と検査は、レトルト食品を安心して食べるために必要不可欠なものです。レトルト食品を購入する際には、製造業者が定めた規格基準と検査に合格していることを確認することが重要です。また、賞味期限を守って保存し、調理方法を守って食べるようにしましょう。