浮遊菌検査と落下菌検査の違い
浮遊菌検査と落下菌検査は、どちらも空気中の微生物を測定する方法ですが、測定対象と方法、そして目的が異なります。
1. 測定対象
- 浮遊菌検査: 空中に浮遊している細菌やカビなどの微生物を測定します。
- 落下菌検査: 空中に浮遊している微生物のうち、重力によって自然落下したものを測定します。
2. 方法
- 浮遊菌検査: エアサンプラーと呼ばれる捕集機を用いて、一定量の空気を吸引し、その中に含まれる微生物を捕集します。
- 落下菌検査: 寒天培地を暴露させ、自然落下した微生物を培養し、その数をカウントします。
3. 目的
- 浮遊菌検査: 空気中の微生物汚染度を評価するために用いられます。
- 落下菌検査: 特定の場所における微生物汚染の程度を評価するために用いられます。
4. 比較
項目 | 浮遊菌検査 | 落下菌検査 |
---|---|---|
測定対象 | 空中に浮遊している微生物 | 空中に浮遊している微生物のうち、自然落下したもの |
方法 | エアサンプラーを用いて吸引 | 寒天培地を暴露して培養 |
目的 | 空気中の微生物汚染度を評価 | 特定場所の微生物汚染度を評価 |
長所 | 空気中の微生物全体を測定できる | 簡便で安価 |
短所 | 機器が必要 | 定量性が低い |
まとめ
浮遊菌検査は、空気中の微生物汚染度を評価するのに適しています。一方、落下菌検査は、特定場所の微生物汚染度を評価するのに適しています。
参考資料
- 室内環境における空中微生物汚染度の評価法 – 株式会社AHC