グラム陽性菌とグラム陰性菌を分類する手法
概要
グラム染色法は、細菌をグラム陽性菌とグラム陰性菌に分類するための基本的な手法です。この染色法は、細菌の細胞壁の構造の違いに基づいています。
グラム陽性菌
グラム陽性菌は、厚いペプチドグリカン層を持つ細胞壁を持っているため、グラム染色で紫色に染まります。代表的なグラム陽性菌には、ブドウ球菌属、レンサ球菌属、リステリア属などがあります。
グラム陰性菌
グラム陰性菌は、薄いペプチドグリカン層と外膜を持つ細胞壁を持っているため、グラム染色で赤色に染まります。代表的なグラム陰性菌には、大腸菌、サルモネラ属、緑膿菌属などがあります。
代表的な菌
グラム陽性菌
- ブドウ球菌属 (Staphylococcus)
- Staphylococcus aureus: 皮膚や粘膜に常在し、感染症を引き起こす可能性があります。
- レンサ球菌属 (Streptococcus)
- Streptococcus pyogenes: 咽頭炎や皮膚感染症などの疾患を引き起こす可能性があります。
- リステリア属 (Listeria)
- Listeria monocytogenes: 食品中毒の原因となることがあります。
グラム陰性菌
- 大腸菌 (Escherichia coli)
- 一部の株は、食中毒などの感染症を引き起こす可能性があります。
- サルモネラ属 (Salmonella)
- 食品を介して感染症を引き起こす可能性がある病原性細菌です。
- 緑膿菌属 (Pseudomonas)
- Pseudomonas aeruginosa: 環境中に広く分布し、免疫不全患者にとって重大なリスクをもたらす可能性があります。
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