027-253-1515

営業時間 8:30~17:30 土日祝日休

お問合せ

飼料 検査 項目|指導基準と管理基準の違いと自主検査の設計

📋 こんなご相談をよくいただきます

  • 飼料の自主検査で、どの項目を見ればよいのか整理できていない。
  • とうもろこしのアフラトキシンを測りたいが、どの基準と比べればよいか分からない。
  • 自主検査で基準を超えた。この後どうすればよいのか知りたい。
  • 取引先から成分規格への適合を示す資料を求められた。

飼料の検査項目は、根拠となる規定が分かれています。省令が定める成分規格、通知が示す有害物質の基準、そして製造管理のガイドラインの3つです。それぞれ性格が違うため、まとめて「飼料検査」と呼ぶと設計を誤ります。

この記事では、どの根拠がどの項目を扱っているかを整理します。とくに混同されやすい「指導基準」と「管理基準」の違いを中心に扱います。

飼料検査の根拠は3層に分かれる

飼料の安全性は飼料安全法が定めています。ただし、検査項目の根拠は1か所にまとまっていません。

層 根拠 扱う内容
成分規格 飼料及び飼料添加物の成分規格等に関する省令 含むことのできる成分、製造等の方法、表示の基準
有害物質の基準 飼料の有害物質の指導基準及び管理基準について(通知) 農薬、重金属、かび毒などの基準値
製造管理 各種ガイドライン(飼料GMP、サルモネラ対策、有害物質混入防止など) 工程管理の遵守事項と自主検査の実施

このほかに、栄養成分量を定めた飼料の公定規格があります。銘柄の表示と実測値が合っているかを見る場面で関わります。

微生物のうちサルモネラは3層目に位置します。検査の設計は飼料のサルモネラ検査にまとめました。

指導基準と管理基準は扱いが違う

有害物質の基準値は、農林水産省の通知が示しています。「飼料の有害物質の指導基準及び管理基準について」(昭和63年10月14日付け63畜B第2050号)です。この通知には別紙が2つあり、超えたときの意味が異なります。

区分 超えたときの扱い
指導基準(別紙1) 飼料安全法第23条第1号に掲げる「有害な物質を含み、又はその疑いがある飼料」に該当する
管理基準(別紙2) 直ちには該当しない。畜産物への移行性や家畜等への影響を総合的に勘案して、農林水産省が判断する

指導基準に載っているのは、現在1件だけです。搾乳の用に供する牛・めん羊・山羊に給与される配合飼料のアフラトキシンB1です。基準は0.01 mg/kg。生乳への移行が問題になるため、他と切り離されています。

管理基準のほうは対象が広く、農薬・重金属・かび毒などが並びます。

自主検査で超えたら報告する

見落とされやすい点があります。通知は、事業者の自主検査で超過が確認された場合について、こう定めています。

事業者による工程管理の自主検査等により指導基準又は管理基準を超えた飼料が確認された場合には、事業者は、農林水産省に速やかに報告すること。

行政検査で見つかった場合だけではありません。自社で測った結果も対象です。さらに、超過は工程管理が適切でなかった可能性を示します。関係者と協力した原因究明と、再発防止も求められます。

検査を外部に委託する場合、この報告の判断は依頼した側が行います。試験成績書を受け取ったら、どの基準と比べるべき飼料なのかを確認してください。対象となる家畜の種類や生育期によって、適用される基準値が変わります。

管理基準が対象とする有害物質

管理基準の別紙には多数の物質が並びます。大きくは4つの系統です。

系統 主な対象飼料 検査を考える場面
農薬 稲わら、稲発酵粗飼料、籾米 稲由来の粗飼料を扱うとき。物質ごとに基準値が細かく分かれる
重金属 配合飼料、乾牧草等、魚粉・肉粉・肉骨粉 カドミウム・水銀・鉛・ひ素。動物性原料は基準値が別に設定されている
かび毒 配合飼料、とうもろこしなど アフラトキシンB1・ゼアラレノン・デオキシニバレノール・フモニシン。穀物原料の受入時
その他 尿素を除く飼料(原料を含む) メラミン及びシアヌル酸

基準値は家畜の種類と生育期で細かく分かれます。同じアフラトキシンB1でも、ほ乳期の家畜向けとそれ以外で値が違います。数値そのものは改正が重ねられているため、最新の別紙を確認してください。記事末に出典を挙げています。

かび毒の考え方はアフラトキシンの基礎とアフラトキシンの分析にまとめています。

いつ、何を検査するか

項目を並べただけでは検査計画になりません。場面ごとに整理します。

場面 考え方
原料の受入 原料ごとにリスクが違う。穀物ならかび毒、動物性原料なら重金属とサルモネラ、稲由来なら農薬を軸にする
出荷前の製品 配合飼料としての基準に照らす。原料段階で見た項目を繰り返すのではなく、混合後に意味のある項目を選ぶ
表示の裏付け 公定規格の栄養成分量。表示値と実測値の整合を確認する
トラブル時 家畜に異常が出た、取引先から指摘を受けたなど。原因の見当がつく項目を優先し、保存試料も併せて測る

原料の受入検査は、すべてのロットで全項目を測る形にすると回りません。過去の検出歴や購入先の実績から、頻度と項目を絞ることになります。判断の根拠を記録に残しておくことが重要です。

分析方法は飼料分析基準による

有害物質の基準に係る分析法は、通知「飼料分析基準」によることとされています。食品の分析とは前処理や定量条件が異なる項目があります。飼料として測るのか食品として測るのかを、最初に決めてください。

飼料分析基準は改正が重ねられています。試験成績書には適用した分析法が記載されます。提出先の要求と一致しているかを確認してください。

依頼のポイント

お伝えいただきたいこと 理由
飼料の種類 配合飼料か原料か、粗飼料かで適用される基準が変わる
対象となる家畜と生育期 同じ物質でも基準値が分かれる。搾乳向けかどうかは特に重要
検査の目的 受入検査か、出荷前か、トラブルの原因究明か。目的で項目の選び方が変わる
試験法の指定 飼料分析基準か、食品の方法か、ISO法か。提出先の要求に合わせる
試料の量と採り方 かび毒は分布が偏る。ロットを代表する採り方が結果を左右する

AHCの対応範囲

項目 対応
飼料の検査 ✅ 承ります。鶏用飼料での実績が多数あります。養魚飼料の実績もあります
検査項目 目的と飼料の種類をお聞きしたうえでご提案します。項目の組み方からご相談ください
試験法 ✅ 飼料分析基準・食品衛生検査指針のいずれにも対応します。ISOの試験法をご指定いただくことも可能です
費用 項目数と検体数により変わるため、個別にお見積りします

当社はISO/IEC 17025認定ラボ(PJLA L26-134)です。

👥 こんな方からのご相談を承ります

  • 飼料工場で、自主検査の項目と頻度を設計したい方
  • 穀物原料のかび毒を、受入段階で押さえたい方
  • 自主検査で基準を超え、原因究明の検査を組みたい方
  • 取引先へ提出する試験成績書が必要な方

5ステップで進む検査の流れ

STEP 1
お問い合わせ・ヒアリング(飼料の種類と目的を確認)
STEP 2
検査項目のご提案とお見積り
STEP 3
検体の送付(採取方法もご相談ください)
STEP 4
検査の実施
STEP 5
試験成績書の発行

まとめ

飼料の検査項目は、成分規格・有害物質の基準・製造管理のガイドラインの3層から導かれます。有害物質は、指導基準と管理基準で超過時の扱いが違います。指導基準を超えれば法第23条第1号に該当します。管理基準のほうは農林水産省が総合的に判断します。

いずれの場合も、自主検査で超過を確認したら農林水産省への報告が求められます。検査は結果を出して終わりではありません。

サルモネラの検査設計は飼料のサルモネラ検査にまとめました。かび毒はアフラトキシンの基礎をご覧ください。

検査のご相談はお問い合わせフォームから承ります。お電話(027-253-1515)でも受け付けています。

🏢 株式会社AHCについて

1977年創業の食品微生物検査ラボとして、飼料・食品の検査を全国対応で承ります。関連記事:飼料 サルモネラ 検査 / アフラトキシン 分析 / ペットフード 分析

外部参考資料

このページの先頭へ戻る

お電話でのお問合せ

027-253-1515 営業時間 8:30~17:30 土日祝日休