📋 こんなご相談をよくいただきます
- 製品に細い糸のようなものが入っていた。何の繊維か知りたい。
- 工場で使っている手袋やモップのものか、確かめたい。
- お客様への回答に、繊維の種類を根拠として書きたい。
- 髪の毛のように見えるが、繊維かもしれない。
異物 繊維 同定は、混入した糸状の異物の素材を調べる検査です。
繊維の異物は、工場でも家庭でも入りうるものです。
そのため「どこから来たか」を知りたい場面が多くあります。
素材が分かると、候補を絞り込む手がかりになります。
ただし、素材だけでは出所を決められないこともあります。
本記事では、分かる範囲と照合のしかたを解説します。
異物検査の全体像は、異物検査とはをご覧ください。
繊維の同定で分かること
| 分かること | 分からないこと |
| 繊維かどうか(毛髪や樹脂片との区別) | 製造元やメーカーの特定 |
| 天然繊維か化学繊維かの区別 | いつ混入したかの特定 |
| 化学繊維であれば、素材の種類 | どの工程で入ったかの断定 |
| 太さ・断面の形・色の状態 | 責任の所在 |
素材の種類までは、多くの場合たどり着けます。
一方で、同じ素材は世の中に大量にあります。
たとえばポリエステルは、衣類にも包材にも清掃用具にも使われます。
そのため、素材が分かっただけでは出所は絞れません。
出所を絞るには、照合が要る
出所に近づく方法は、現場のものと突き合わせることです。
工場で使っている手袋や作業服、モップなどを見本として送っていただきます。
異物と見本を同じ方法で調べ、素材と外観が一致するかを見ます。
一致すれば、その候補と矛盾しないという言い方ができます。
一致しなければ、その候補は外せます。
この絞り込みのために、見本の提供が効きます。
調べ方
| 段階 | 内容 |
| 1. 外観の観察 | 顕微鏡で太さ、色、表面の状態、端の切れ方を見ます。 |
| 2. 素材の推定 | 赤外分光分析(FT-IR)で、有機物の種類を調べます。 |
| 3. 見本との照合 | 現場から提供された見本と、同じ方法で比べます。 |
| 4. 報告 | 観察された特徴と推定結果を、写真とともにご報告します。 |
小さすぎて肉眼で追えない異物は、微小異物検査で扱います。
毛髪と紛らわしい場合
細い糸状のものは、毛髪と見分けがつきにくいことがあります。
顕微鏡で見ると、毛髪には表面の鱗状の模様があります。
繊維にはこの模様がなく、太さが一定していることが多いものです。
毛髪だった場合は、人か動物かの区別まで進めます。
その内容は、異物 毛髪で解説しています。
依頼のポイントと実務
| ポイント | 内容 |
| 素手で触らない | 手の皮脂や衣類の繊維が付くと、判断が難しくなります。 |
| テープに貼らない | 粘着剤が付くと、素材の測定に影響します。紙に包んで容器に入れてください。 |
| 見本を一緒に送る | 疑わしい資材があれば、その現物を添えていただくと照合できます。 |
| 状況を伝える | 見つかった場所、包装の状態、加熱の有無が読み取りに効きます。 |
| 対応は依頼主が決める | 回収や回答の方針を決めるのは依頼主です。当社は判断材料をご提供します。 |
繊維以外の異物が混ざっている場合も、まとめてご相談いただけます。
AHCの対応範囲
| 内容 | 対応 |
| 顕微鏡による外観の観察 | 自社で対応 |
| 赤外分光分析(FT-IR) | 自社で対応 |
| 見本との照合 | 自社で対応 |
| 毛髪・虫・カビなど他の異物 | 自社で対応 |
👥 こんな方からのご相談を承ります
- 食品メーカーの品質管理・お客様相談のご担当者
- 化学品・資材メーカーで製品への混入を調べたい方
- 工場の工程管理を担当されている方
- 取引先から異物の申し出を受けた流通・小売の方
5ステップで進む検査の流れ
🏢 株式会社AHCについて
1977年創業の検査ラボとして、繊維をはじめとする異物の同定を全国対応で承ります。当社はISO/IEC 17025認定ラボ(PJLA L26-134)です。費用は項目数と検体数により変わるため、個別にお見積りいたします。関連記事:異物検査とは / 微小異物検査 / 異物 毛髪
まとめ
繊維の同定では、天然か化学繊維かと、素材の種類まで分かります。
ただし同じ素材は広く使われており、素材だけでは出所を絞れません。
現場の資材を見本として送っていただくと、照合で絞り込めます。
異物は素手で触らず、テープに貼らずにお送りください。
お問い合わせフォーム、またはお電話(027-253-1515)でご連絡ください。
