📋 こんなご相談をよくいただきます
- 新しいハムの試作品で、亜硝酸根が規格内か確かめたい。
- 発色剤の添加量を見直したので、残存量を確認したい。
- 取引先から、定期的な検査結果の提出を求められている。
- 微生物検査とあわせて、まとめて依頼したい。
亜硝酸根 検査は、食肉製品に残る発色剤の量を測る検査です。
ハムやソーセージの色は、発色剤の働きで保たれています。
この発色剤には、食品衛生法で残存量の上限が決められています。
上限を超えた製品は、販売することができません。
本記事では、規格の数値と、残存量が変わる理由を解説します。
食肉製品の規格全体は、食肉製品の検査をご覧ください。
亜硝酸根検査が必要になる場面
検査の目的によって、測る時期や頻度が変わります。
| 場面 | 目的 |
| 新製品の開発・配合変更 | 添加量が規格内に収まるかを確かめる |
| 製造工程の変更 | 塩漬や加熱の条件で、残存量が変わっていないかを確かめる |
| 取引先への品質保証 | 定期的な検査結果を提出する |
| 自主検査(HACCPの検証) | 規格を守れていることを記録で示す |
発色剤と亜硝酸根の関係
発色剤には、亜硝酸ナトリウムや硝酸カリウムなどがあります。
亜硝酸ナトリウムは、肉の色素と結びついて赤い色を保ちます。
硝酸塩は、肉の中で亜硝酸に変わってから働きます。
あわせて、ボツリヌス菌の増殖を抑える役割も担っています。
こうした発色剤は、どれも「亜硝酸根」の量で管理されます。
亜硝酸根とは、製品に残っている亜硝酸イオンのことです。
規格の数値(亜硝酸根として)
上限は、食品の種類ごとに決められています。
| 食品 | 上限(亜硝酸根として) |
| 食肉製品(ハム・ソーセージ・ベーコンなど) | 0.070g/kg |
| 鯨肉ベーコン | 0.070g/kg |
| 魚肉ソーセージ・魚肉ハム | 0.050g/kg |
| いくら・すじこ・たらこ | 0.0050g/kg |
0.070g/kgは、1kgあたり70mgに当たります。
数値は添加した量ではなく、製品に残っている量です。
なお、表示では「発色剤(亜硝酸Na)」のように用途名を併記します。
残存量が変わる理由
亜硝酸根は、製造から時間がたつと少しずつ減っていきます。
肉の成分と反応して、別の物質に変わっていくためです。
減り方は、次のような条件で変わります。
| 条件 | 残存量への影響 |
| 時間の経過 | 保存中に少しずつ減る |
| 加熱 | 温度と時間によって減り方が変わる |
| pH | 酸性に寄るほど反応が進みやすい |
| アスコルビン酸などの併用 | 発色を助ける一方、亜硝酸の消費が早まる |
そのため、製造直後と保存後で値が違うことがあります。
どの時点の検体を測るかを決めておくと、結果を比べやすくなります。
分析の方法
公定法は、試薬で発色させて色の濃さを測る吸光光度法です。
検体を細かくして温水で抽出し、たんぱく質を除いてから測ります。
亜硝酸根はごく微量のため、抽出と除たんぱくの操作が結果を左右します。
検体の量や送り方は、ご依頼の際にご案内します。
依頼のポイントと実務
| ポイント | 内容 |
| 測る時点を決める | 製造直後か保存後かで値が変わるため、目的に合わせて決めます。 |
| 微生物検査と組み合わせる | 食肉製品の成分規格には、区分ごとに微生物の項目もあります。同じ検体でまとめて依頼できます。 |
| 定期検査の頻度 | 取引先の要求や、HACCPの検証計画に合わせて決めます。 |
| 判断は製造者が行う | 配合や工程の変更を決めるのは製造者です。当社は判断材料となるデータをご提供します。 |
微生物の規格は、食肉製品 サルモネラの記事で解説しています。
AHCの対応範囲
| 項目 | 対応 |
| 亜硝酸根 | 自社で対応 |
| 一般生菌数・E.coli | 自社で対応 |
| サルモネラ属菌・クロストリジウム属菌 | 自社で対応 |
👥 こんな方からのご相談を承ります
- ハム・ソーセージ・ベーコンの製造者の方
- 食肉加工品の新商品を開発している方
- 魚肉ソーセージ・魚肉ハムの製造者の方
- 取引先から検査結果の提出を求められている方
5ステップで進む検査の流れ
🏢 株式会社AHCについて
1977年創業の食品微生物検査ラボとして、食肉製品の亜硝酸根と微生物検査を全国対応で承ります。当社はISO/IEC 17025認定ラボ(PJLA L26-134)です。費用は項目数と検体数により変わるため、個別にお見積りいたします。関連記事:食肉製品の検査 / 食肉製品 サルモネラ / 生菌数 検査
まとめ
亜硝酸根は、製品に残っている量で規格が判定されます。
食肉製品の上限は0.070g/kgで、魚肉製品などは別の値です。
残存量は時間や加熱、pHによって変わります。
測る時点を決めておくと、結果を比べやすくなります。
微生物検査とあわせたご依頼も承ります。
お問い合わせフォーム、またはお電話(027-253-1515)でご連絡ください。
外部参考資料
