📋 こんなご相談をよくいただきます
- 生めん類の衛生規範が廃止された。今は何を基準にすればよいのか。
- 取引先から自主基準の提出を求められた。数値の根拠がない。
- 賞味期限の手前でカビが出た。原因を絞り込みたい。
- ゆで麺に切り替えたい。検査項目を見直すべきか知りたい。
麺類 検査では、製品の区分によって見るべき項目が変わります。生めんとゆで麺では、汚染の入り方が違うためです。パンも同じ考え方で組み立てます。
かつては国の衛生規範が判断のよりどころでした。しかし現在は廃止されています。そのため、自社で基準を決める必要があります。この記事では、区分ごとの考え方と項目の選び方を解説します。
麺類 検査で押さえる4つの区分
まず製品を区分に分けます。工程が違えば、残るリスクも違うためです。
| 区分 | 特徴 | 注意点 |
| 生めん | 加熱していない | 原料由来の菌が残る |
| ゆで麺 | 加熱で菌が減る | ゆでた後の二次汚染 |
| 包装後加熱めん | 包装してから加熱する | 残る芽胞が主役になる |
| 調理めん | 具材やたれが載る | 具材側のリスクが乗る |
調理めんは弁当や惣菜に近い性格を持ちます。したがって、項目設計もそちらに寄せます。お弁当の細菌検査とお惣菜の食品検査もあわせてご覧ください。
衛生規範が廃止されたあとの基準
生めん類の衛生規範は、平成3年に出された通知でした。区分ごとに微生物の目安値が示されていました。しかし令和3年6月1日、この規範は廃止されています。HACCPに沿った衛生管理が制度化されたためです。
廃止の理由は、基準が不要になったからではありません。国が一律に示す方式から、事業者が自ら決める方式へ変わったということです。つまり、根拠を用意する責任が現場側に移りました。
では何を基準にするか
実務では、次の3つを組み合わせます。まず、廃止された規範の数値を参考値として引き継ぐ方法です。自治体でも参考指標を定めた例があります。次に、取引先の要求水準に合わせる方法があります。そして、自社の実測値から決める方法です。
| 決め方 | 向き不向き |
| 旧規範を参考にする | 説明しやすい。ただし出典が廃止済みである点に注意 |
| 取引先基準に合わせる | 納品には確実。複数社あると基準が乱立する |
| 自社の実測から決める | 工程に合う。データの蓄積に時間がかかる |
おすすめは併用です。まず旧規範を出発点に置きます。そのうえで、自社の実測を重ねて調整していきます。
検査項目の選び方
項目は、工程で残るものから逆算します。加熱の有無が最初の分かれ目になります。
| 項目 | 何が分かるか |
| 一般生菌数 | 全体の汚染度。日持ちの見当がつく |
| 大腸菌群 | 加熱後の二次汚染。ゆで麺で効く |
| E. coli | より汚染度の高い経路の指標になる |
| 黄色ブドウ球菌 | 手指からの汚染。手作業の多い工程で見る |
| セレウス菌 | 加熱しても残る芽胞。放冷の管理を映す |
| カビ・酵母 | 期限内の変敗。麺とパンで最も相談が多い |
セレウス菌は穀類で問題になりやすい菌です。詳しくはセレウス菌 検査で解説しています。
カビと変敗をどう抑えるか
麺類とパンでは、細菌より先にカビが出ます。水分が多く、pHが中性に近いためです。そして、カビの多くは焼成後や加熱後に付着します。
| 対策 | ねらい |
| 放冷室の空気管理 | 落下するカビ胞子を減らす |
| 水分活性を下げる | 増えにくい状態に寄せる |
| 酸性側に寄せる | 増殖の立ち上がりを遅らせる |
| 脱酸素剤・ガス置換 | 酸素を断ち、カビを抑える |
水分活性の考え方は水分活性のガイドにまとめています。また、製造環境のカビを測る方法もあります。落下菌や浮遊菌の測り方は施設のカビ検査をご覧ください。
パンの粘り(ロープ現象)
パンでは、カビとは別の変敗が起こることがあります。中身が糸を引き、独特のにおいを出す現象です。原因は、小麦粉由来の芽胞菌が焼成後も残ることにあります。
焼成温度では芽胞まで死にません。そのため、焼き上がりの冷却が遅いと増えます。夏場に相談が集中するのはこのためです。対策は、速やかな冷却と、生地の酸性化が中心になります。
麺類 検査のご依頼について
👥 こんな方からのご相談を承ります
- 製麺所・パン工場で、自主検査の項目を決めたい方
- 衛生規範の廃止を受け、社内基準を作り直したい品質管理担当の方
- 期限内のカビ発生について、原因を調べたい方
- 新商品の日持ちを設定したい開発担当の方
AHCの対応範囲
| 内容 | 対応 |
| 一般生菌数・大腸菌群・E. coli | ✅ 承ります |
| 黄色ブドウ球菌・セレウス菌 | ✅ 承ります |
| カビ・酵母、変敗品の原因調査 | ✅ 承ります |
| 水分活性・pHの測定 | ✅ 承ります |
| 製造環境の落下菌・浮遊菌 | ✅ 承ります |
当社はISO/IEC 17025認定ラボ(PJLA L26-134)です。費用は項目数と検体数により変わるため、個別にお見積りいたします。
5ステップで進む検査の流れ
まとめ
衛生規範の廃止で、基準は自社で決めるものになりました。したがって、根拠の説明を求められる場面が増えています。旧規範を出発点にしつつ、実測で裏づけるのが現実的です。
そして、麺類とパンではカビが最初の関門になります。細菌の項目だけ見ていると、期限内の変敗を見落とします。工程と製品の両方を測って、はじめて原因を絞り込めます。
検査項目の見直しでお困りの際はお問い合わせフォームからご相談ください。お電話(027-253-1515)でも承ります。
外部参考資料
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