📋 こんなご相談をよくいただきます
- 年末におせちを作るので、製造前に衛生状態を確かめたい。
- 臨時のスタッフが増えるので、検便の段取りを知りたい。
- 冷凍おせちの日持ちに、根拠となるデータがほしい。
おせちの製造では、衛生管理がいつも以上に大切です。
なぜなら、年末の短い期間に、大量の料理を作るからです。
そこで本記事では、実際の事故例と、製造前にできる点検をまとめます。
おせちの製造で事故が起きやすい理由
まず、おせちの製造には、ふだんと違う条件が重なります。
| 条件 | 起きやすいこと |
| 短期間の大量製造 | 作業が詰まり、手順が省かれやすい |
| 臨時スタッフの増加 | 衛生の手順が行き届きにくい |
| 冬の時期 | ノロウイルスの流行期と重なる |
| 加熱しないで食べる | 盛り付け後の汚れが、そのまま口に入る |
このように、人の手を介した汚れが入りやすい条件がそろいます。
実際に起きた事故
たとえば、2024年1月には、冷凍おせちによる食中毒が報道されました。
徳島市の会社が製造した冷凍おせちで、81人が発症しました。
さらに、そのうち23人からノロウイルスが検出されています。
食べたのは、複数の都県にある高齢者関連の施設でした。
つまり、1か所の製造の問題が、広い範囲に及ぶことがあります。
そのため、製造前の点検が、事故を防ぐうえで大きな意味を持ちます。
製造前にできる点検
次に、製造前にできる点検を見ていきます。
厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」が参考になります。
従事者の検便
このマニュアルでは、臨時職員も含めて、月1回以上の検便を求めています。
また、必要に応じて、10月から3月はノロウイルスの検査を含めます。
したがって、おせちの時期は、ノロウイルスの検便を検討する時期です。
なお、検便は結果が出るまで日数がかかります。
そのため、製造開始日から逆算して、早めに段取りを組んでください。
設備と器具のふきとり検査
また、盛り付け台や器具は、ふきとり検査で汚れを確かめられます。
たとえば、製造前に一度測れば、清掃が行き届いているかが分かります。
日持ちの根拠づくり
さらに、冷凍おせちや日持ちさせる商品は、期限の根拠が要ります。
保存試験を行えば、設定した期限まで品質が保てるかを確かめられます。
検食の保存
あわせて、マニュアルでは検食の保存も求めています。
原材料と調理済み食品を、食品ごとに50g程度保存します。
そして、-20℃以下で2週間以上保存します。
👥 こんな方からのご相談を承ります
- おせちを製造・販売する食品メーカー・仕出し店の方
- 年末に臨時スタッフを雇う製造現場の方
- 冷凍おせちの期限設定に、根拠がほしい方
🏢 株式会社AHCについて
1977年創業の食品微生物検査ラボです。当社はISO/IEC 17025認定ラボ(PJLA L26-134)です。費用は項目数と検体数により変わるため、個別にお見積りします。関連記事:ノロウイルス食品検査 / 拭き取り検査とは / 賞味期限の設定方法 / 検食(保存食)
まとめ
おせちの製造は、事故が起きやすい条件が重なります。
そのため、検便・ふきとり・保存試験を、製造前に組み込むことが大切です。
まずは、製造開始日から逆算して、検査の段取りを立ててみてください。
お問い合わせフォーム、またはお電話(027-253-1515)で承ります。
外部参考資料
