📋 こんなご相談をよくいただきます
- 納豆のビタミンK2(MK-7)含有量を測定したい。
- 緑黄色野菜のビタミンK1を定量したい。
- 機能性表示食品の届出にビタミンKのデータが必要。
- サプリのメナキノン含有量を確認したい。
ビタミンK分析は、食品中のビタミンK量を測る検査です。とくにK1とK2の区別が重要になります。さらに納豆に多いK2(MK-7)は日本で注目されています。本記事ではビタミンK分析、食品別の含有量や依頼の流れをまとめました。AHCは創業1977年の食品微生物検査ラボとして、栄養成分分析の実績も多数あります。なお、ビタミン全体の概論は別記事にあります。ビタミン分析とは(全体ガイド)で解説しています。
ビタミンK分析が必要になる場面
まず、ビタミンK分析が求められる場面は多岐にわたります。具体的には、機能性表示・発酵食品・サプリなどです。代表的な場面を次の表に整理します。
| 場面 | 目的 | 必要なデータ |
|---|---|---|
| 機能性表示食品 | 関与成分の定量 | 届出資料の科学的根拠 |
| 納豆・発酵食品 | K2(MK-7)の定量 | 含有量のエビデンス |
| 栄養強調表示 | 「含む」の根拠 | 基準値以上の含有量 |
| サプリメント | メナキノンの定量 | 表示値との適合 |
| 海外輸出対応 | 輸出先のラベル規制 | 国別基準の分析値 |
このように、目的によって測る対象が変わります。たとえば、納豆ではK2が中心です。一方、緑黄色野菜製品ではK1が主になります。そのため、目的の明確化が最初の一歩です。
ビタミンK(K1・K2)の特性と種類
実際に、ビタミンKには主に2つの種類があります。由来によってK1とK2に分かれます。違いを次の表にまとめます。
| 種類 | 名称 | 主な由来 |
|---|---|---|
| ビタミンK1 | フィロキノン | 緑黄色野菜・海藻などの植物性 |
| ビタミンK2 | メナキノン | 納豆・発酵食品・動物性 |
| K2の代表型 | MK-7(メナキノン-7) | 納豆菌が産生する型 |
つまり、K2には複数の型があります。とくにMK-7は納豆菌が作る代表的な型です。なぜなら、発酵の過程で微生物が産生するためです。そのため、納豆は世界的にもK2が豊富な食品です。
さらに、ビタミンKには分析上の注意点があります。具体的には次の通りです。
– 脂溶性:脂質と結合し抽出に手間がかかる
– 微量:含有量がμg単位と少ない
– 光に弱い:紫外線で分解しやすい
– 複数の型:K1とK2(各メナキノン)を区別する必要がある
ビタミンKの主な分析方法
特に、ビタミンKの分析には高度な手法が必要です。微量で複数の型を区別するためです。主な手法を次の表に整理します。
| 分析法 | 対象 | 特徴 |
|---|---|---|
| HPLC法(蛍光検出) | K1・K2 | 公定法の中心・還元後に検出 |
| LC-MS/MS | 微量・型の区別 | 高感度・MK-7などを分別 |
| 前処理(脂質抽出) | 全成分 | どの手法でも必須の工程 |
| 固相抽出(精製) | 夾雑物の除去 | 微量分析の精度を高める |
なぜなら、ビタミンKは微量で型の区別が必要なためです。たとえば、総量の測定にはHPLCが使えます。一方、MK-7など個別の型にはLC-MS/MSが適します。そのため、目的に応じた手法選定が重要になります。
前処理の重要性
ビタミンK分析では、前処理が結果を大きく左右します。具体的には、脂質抽出と精製の工程です。たとえば納豆のような発酵食品は夾雑物が多い試料です。そのため、丁寧な精製が欠かせません。つまり、専門ラボの経験値が信頼性に直結します。
食品別の含有量と栄養強調表示の基準
次に、食品別のビタミンK含有量の目安を整理します。代表例を次の表にまとめます。
| 食品例 | 含有量の目安(μg/100g) | 主な型 |
|---|---|---|
| 納豆 | 600前後 | K2(MK-7) |
| モロヘイヤ・ほうれん草 | 270〜640 | K1 |
| 春菊・小松菜 | 200〜250 | K1 |
| わかめ・海藻類 | 140〜660(乾燥) | K1 |
| 鶏肉・卵 | 10〜30 | K2 |
| サプリメント | 高濃度(設計次第) | MK-7が主流 |
ただし、含有量は産地・季節・調理法で変動します。そのため、実際の表示にはロットごとの分析が必要です。
栄養強調表示の基準値
「ビタミンK含有」などの表示には基準値があります。食品表示基準で定められた数値です。代表例は以下の通り:
– 「含む旨」(100kcalあたり):4.5μg以上
– 「高い旨」(100kcalあたり):9μg以上
– 100gあたりや100mlあたりの基準も別途設定
詳細は消費者庁「食品表示基準」の公式資料を確認してください。
ビタミンK分析の依頼ポイントと実務
最後に、ビタミンK分析を依頼する際のポイントを検査会社目線でまとめました。
| ポイント | 事前にお伝えください |
|---|---|
| ① 測定対象 | K1・K2・MK-7・総量のいずれか |
| ② 検査の目的 | 表示根拠・品質管理・輸出対応 |
| ③ 食品の形態 | 発酵食品・野菜・サプリ |
| ④ 型の区別の要否 | K1/K2の分別が必要か |
なお、AHCでの対応範囲は次の通りです。
| 項目 | AHCでの対応 |
|---|---|
| 総ビタミンK(HPLC) | ✅ 対応 |
| K1・K2の区別測定 | ✅ 対応 |
| MK-7の個別定量 | ⚠️ 要相談(LC-MS/MS対応) |
| 栄養成分表示ラベル支援 | ✅ 対応 |
| 輸出対応の英文報告書 | ✅ 対応 |
| 機能性表示の届出資料作成 | ⚠️ 要相談(受託研究で対応) |
👥 こんな方からのご相談を承ります
- 納豆メーカー・発酵食品事業者(K2・MK-7の定量)
- サプリメント開発者(メナキノンの定量)
- 野菜加工・青汁メーカー(K1の定量)
- OEM受託製造者(取引先への品質エビデンス提示)
- 輸出食品事業者(海外規制対応の分析データ)
5ステップで進む検査の流れ
🏢 株式会社AHCについて
1977年創業の食品微生物検査ラボとして、ビタミンKをはじめとする栄養成分分析を全国対応で承ります。発酵食品のK2分析や機能性表示の受託にも応じています。
関連記事:ビタミン分析とは(全体ガイド) / ビタミンD分析 / 成分分析サービス
まとめ
ビタミンK分析は、食品中のビタミンKを定量する検査です。まず、ビタミンKはK1とK2の2種類に分かれます。次に、納豆のK2(MK-7)は日本で注目されています。さらに、HPLCやLC-MSを目的に応じて使い分けます。これにより、表示根拠から品質管理まで正確なデータが得られます。
このように、ビタミンK分析は型の区別が大きな鍵です。まず測定対象と目的を整理してください。次に分析法と前処理の方針を決めます。そして判定基準を専門家と擦り合わせます。これにより、表示根拠から輸出対応まで一貫対応が可能です。一連のサポートが実現します。
なお、ビタミン全体の概論は別記事であるビタミン分析とは(全体ガイド)を参照ください。ご相談はお問い合わせフォームやお電話(027-253-1515)でどうぞ。平日8:30〜17:30に承ります。
外部参考資料
– 厚生労働省「日本人の食事摂取基準」
– 消費者庁「食品表示基準」
– 文部科学省「日本食品標準成分表」
![]()
![]()