📋 こんなご相談をよくいただきます
- 仕出し・弁当の製造で、食中毒のリスクがどれくらいあるか知りたい。
- 大口の注文を受けるときに、何に気をつければよいか知りたい。
- 取引先から、衛生管理の根拠を求められた。
仕出し・弁当の食中毒は、件数こそ多くありません。
しかし、1件あたりの患者数がとても大きくなります。
そこで本記事では、仕出し・弁当の事業者の目線で、令和7年の数字を読みます。
件数は少ないが、患者は多い
まず、原因施設ごとの事件数と患者数を並べます。
| 原因施設 | 事件数 | 患者数 |
| 飲食店 | 658件 | 11,724人 |
| 仕出屋 | 44件 | 6,146人 |
| 旅館 | 50件 | 1,922人 |
| 製造所 | 19件 | 1,407人 |
| 事業場 | 51件 | 1,315人 |
| 学校 | 14件 | 460人 |
仕出屋の事件は44件で、飲食店の658件の約15分の1です。
一方、患者数は6,146人で、飲食店の半分を超えています。
1件あたりの患者数で比べる
原因施設別の1件あたり患者数(人)
出典:厚生労働省「令和7年 食中毒統計」をもとに作成(1件あたりは患者数÷事件数で算出)
このように、仕出屋は1件あたり約140人で、飲食店の約8倍です。
なぜなら、一度に多くの食事を作り、多くの人に届けるからです。
大規模な事例は仕出屋で起きた
さらに、令和7年は、患者が500人を超える事例が2件ありました。
| 発生 | 原因施設 | 病因物質 | 患者数 |
| 1月(一宮市) | 仕出屋 | ノロウイルス | 769人 |
| 2月(兵庫県) | 仕出屋 | ノロウイルス | 2,307人 |
いずれも、冬のノロウイルスによる事例でした。
つまり、仕出し・弁当では、冬のノロウイルス対策が特に重要です。
大量調理で求められる管理
では、具体的に何を管理すればよいでしょうか。
厚生労働省の「大量調理施設衛生管理マニュアル」が参考になります。
なかでも、検食は、万が一のときに原因を調べる手がかりになります。
また、取引先に衛生管理の根拠を示すときは、検便や検査の記録が役に立ちます。
記録で示せる形にする
| 記録しておくこと | 示せること |
| 検便の結果 | 調理する人の健康状態を確かめていること |
| 加熱の温度と時間 | 中心温度の基準を守っていること |
| 器具のふきとり検査 | 洗浄・消毒が行き届いていること |
| 検食の保存記録 | 問題が起きたときに調べられること |
たとえば、繁忙期の前に記録を整えておくと、大口の注文にも応じやすくなります。
👥 こんな方からのご相談を承ります
- 仕出し・弁当・給食の製造事業者の方
- 大口の注文や、新しい取引先の対応を控えている方
- 衛生管理の根拠を、検査の記録で示したい方
🏢 株式会社AHCについて
1977年創業の食品微生物検査ラボです。当社はISO/IEC 17025認定ラボ(PJLA L26-134)です。費用は項目数と検体数により変わるため、個別にお見積りします。関連記事:ノロウイルス食中毒の推移 / 検食(保存食) / お弁当の細菌検査 / 拭き取り検査とは
まとめ
仕出屋の食中毒は、令和7年に44件で6,146人でした。
そして、1件あたりの患者数は約140人と、飲食店の約8倍です。
まずは、冬に向けて検便と検食の記録を見直してみてください。
お問い合わせフォーム、またはお電話(027-253-1515)で承ります。
外部参考資料
