製品に金属片が混入しているというクレームがありました

 

A: 異物として疑われる金属片の分析に対して、以下の方法を用いて対応いたします。

異物検査

  1. 外観および性状検査:
    • 初期対応: 異物の物理的特性を確認。異物の特定に向けた初期情報を収集。
  2. 異物金属検出前処理:
      • サンプル回収:
        • 異物として検出された金属片を分析可能なサンプルとして回収。
      • サンプル洗浄:
        • 回収された金属片は、表面の汚れや付着物を取り除くための洗浄。
      • 試料の断面作成:
        • 金属片の内部構造や組成を分析する必要がある場合、必要に応じて、試料断面を作成。
        • いくつかの手法で研磨が必要なケースがあります。
      • コーティング:
        • 電子顕微鏡分析用のコーティング処理。
        • 分析時のチャージアップを予防し、高精度な分析につなげます。
    • 磁気検出: 磁性を持つ金属片の場合、磁気センサーを用いて正確な位置を特定します。
  3. 化学分析:
    • エネルギー分散型蛍光X線分析(EDX): EDXは、金属片の元素組成を分析し、金属種類(例えば鉄、アルミニウム、ステンレス鋼)を特定します。非破壊的分析。
    • 電子プローブマイクロアナリシス(EPMA): EPMAは、EDXよりも高精度な元素分析を提供し、微小領域の元素マッピングや濃度分析に用います。金属片の断面等構造や成分分布を把握できます。EPMAは、特に微量元素の正確な定性・定量分析に適しています。
    •  その他
  4. 形状・サイズ分析:
    • 顕微鏡観察: 高倍率の顕微鏡を用いて、異物の表面形状や欠損部分を詳細に観察します。
    • 3Dスキャン: 異物の立体形状を3Dスキャンで分析し、発生源の推定に役立てます。
  5. 報告と提案:
    • 詳細な報告書: 分析結果の報告書を提供し、金属片異物の特定および説明を行います。
    • 再発防止策のコンサルティング: 異物混入を防ぐための改善策を提案し、製造工程の改善を支援することも可能です。異物検査サービスには含まれておりません。

これらの分析により、異物金属片の特定と発生原因を解明し、迅速かつ適切な対応をサポートいたします。分析装置は都度試料に合わせて当社で選択させていただきます。ご不明点や追加のご質問があれば、お気軽にお問い合わせください。

 

お問い合わせは 株式会社AHC

TEL: 027-253-1515

 

参照

Materials Research Society (MRS)

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