📋 こんなご相談をよくいただきます
- 生食用として出すのに、どの検査が必要か分からない。
- 結果が「MPN 100/g以下」と返ってきた。読み方を知りたい。
- ゆでだこは陰性が求められると聞いた。何グラムで見るのか。
- 夏場だけ菌数が上がる。工程のどこを疑えばよいか。
腸炎ビブリオ 検査は、生食用の魚介類を扱う事業者にとって外せない項目です。食品衛生法で成分規格が定められているためです。
この菌は海水中にいます。そのため、水揚げの時点である程度の付着は避けられません。管理の要点は、ゼロにすることではなく増やさないことにあります。この記事では、規格の中身と結果の読み方を解説します。
腸炎ビブリオ 検査が必要な食品
対象は法令で決まっています。生食用か、加熱済みかで基準の性格が変わります。
| 食品 | 腸炎ビブリオの規格 |
| 生食用鮮魚介類 | 最確数 100/g 以下 |
| 生食用かき(むき身) | 最確数 100/g 以下 |
| 生食用冷凍鮮魚介類 | 最確数 100/g 以下 |
| ゆでだこ | 陰性(25g 中) |
| ゆでがに | 陰性(25g 中) |
加熱済みのものだけ、陰性が求められます。理由はシンプルです。一度加熱している以上、いてはならないためです。したがって、検出されれば二次汚染を疑います。
生食用かきには、ほかの項目も定められています。生食用と加熱用の違いは水産物の検査で解説しました。冷凍品の区分は冷凍食品の検査基準をご覧ください。
最確数(MPN)の読み方
腸炎ビブリオは最確数法で数えます。培地に段階的に接種し、増えた本数から菌数を推定する方法です。平板で数えるやり方とは考え方が違います。
| 観点 | 内容 |
| 増菌 | アルカリペプトン水を使う |
| 分離 | TCBS寒天培地に移す |
| 数え方 | 陽性本数から統計的に推定する |
| 精度 | 推定値のため、幅を持って見る |
| 日数 | 増菌と分離を経るため数日かかる |
最確数は推定値です。つまり、平板法の実測とは性格が異なります。同じ検体を繰り返し測っても、数字はきれいに揃いません。判定はあくまで規格値との比較で行います。
陰性と「不検出」は言い方が違うだけか
まぎらわしい点があります。陰性は、決められた量の中にいないという意味です。ゆでだこであれば25gが単位になります。したがって、量を書かずに陰性とだけ記すと、意味が定まりません。
報告書では検査量まで確認してください。25g中の陰性と、1g中の陰性では厳しさが違います。取引先へ提出する際も、この単位が根拠になります。
増やさない管理が要になる
この菌には、扱いやすい弱点があります。真水に弱く、低温でも増えません。一方で、条件が合うと増殖が非常に速い菌でもあります。
| 管理点 | ねらい |
| 飲用適の水で洗う | 真水に弱い性質を利用して落とす |
| 低温を切らさない | 増殖の立ち上がりを止める |
| 作業時間を短くする | 常温にある時間を削る |
| 器具を分ける | 加熱済みへの持ち込みを防ぐ |
| 解凍後を放置しない | 生き残った菌の再増殖を防ぐ |
夏場に数字が動くのは自然なことです。海水温が上がると、この菌は海水中で増えるためです。したがって、季節で結果が変わる前提で管理を組み立てます。器具や手指の汚染は拭き取り検査で確かめられます。
腸炎ビブリオ 検査のご依頼について
👥 こんな方からのご相談を承ります
- 鮮魚店・水産加工場で、生食用の自主検査を行いたい方
- ゆでだこ・ゆでがにの規格適合を確認したい製造者の方
- 夏場だけ結果が悪化する原因を調べたい品質管理担当の方
- スーパーの鮮魚部門で、売場の衛生を点検したい方
AHCの対応範囲
| 内容 | 対応 |
| 腸炎ビブリオ最確数(生食用鮮魚介類など) | ✅ 承ります |
| 腸炎ビブリオ定性(ゆでだこ・ゆでがに) | ✅ 承ります |
| 細菌数・大腸菌群・E. coli | ✅ 承ります |
| 器具・手指の拭き取り検査 | ✅ 承ります |
| 使用水の水質検査 | ✅ 承ります |
当社はISO/IEC 17025認定ラボ(PJLA L26-134)です。費用は項目数と検体数により変わるため、個別にお見積りいたします。
5ステップで進む検査の流れ
まとめ
腸炎ビブリオは、海にいる菌です。したがって、原料の段階でゼロにはできません。規格が最確数100以下という形になっているのは、そのためです。
一方、加熱済みの製品では陰性が求められます。ここで出た場合は、工程のどこかで持ち込まれています。数字を追うだけでなく、器具や水も含めて確かめてください。夏場に結果が動くなら、温度と時間の管理から見直すのが近道です。
生食用の自主検査でお困りの際はお問い合わせフォームからご相談ください。お電話(027-253-1515)でも承ります。
外部参考資料
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