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カフェイン分析|含有量の測定法と表示・摂取目安を解説

📋 こんなご相談をよくいただきます

  • パッケージにカフェイン量を表示したい。根拠が必要。
  • 「カフェインレス」とうたいたいが、基準が分からない。
  • 取引先から含有量のデータを求められた。
  • 原料のロットで数値がぶれていないか確かめたい。
  • お茶の品種で含有量がどれくらい違うか知りたい。

カフェイン分析は、飲料や食品に含まれるカフェイン量を測る検査です。表示のために測ることもあれば、品質管理のために測ることもあります。ただし、日本では表示が義務ではありません。そのため、なぜ測るのかを整理しておくと設計が早く決まります。本記事では、含有量の目安、測定方法、表示の考え方を解説します。

飲料ごとのカフェイン含有量

まず全体像を押さえます。100mLあたりの含有量は、飲み物によって大きく違います。

飲料 カフェイン量(100mLあたり)
玉露 約160mg
コーヒー(浸出液) 約60mg
紅茶 約30mg
煎茶・ウーロン茶 約20mg
エナジードリンク 32〜300mg(製品差が大きい)

玉露が突出しています。これには理由があります。摘採前に日光を遮る覆い栽培を行うためです。日光が不足するとカフェインの分解が抑えられ、葉に蓄積します。つまり、同じ茶葉でも栽培方法で変わります。

エナジードリンクは幅が10倍近くあります。したがって、製品ごとに実測しないと数値が出せません。

⚠️ 濃度と1杯あたりの量は別物です

100mLあたりの濃度では玉露が最も高くなります。しかし、実際に飲む量は玉露が少なく、コーヒーは多いのが普通です。そのため、1杯あたりの総摂取量ではほぼ並びます。表示や訴求を考えるときは、どちらの数値なのかを明確にしてください。

摂取の目安と国際的な指標

日本には、カフェインの1日摂取許容量の規定がありません。個人差が大きいためです。ただし、海外の機関が目安を示しています。

機関 健康な成人 妊婦
欧州食品安全機関(EFSA) 400mg/日(単回200mgまで) 200mg/日
カナダ保健省 400mg/日 300mg/日

400mgは、ドリップコーヒーでマグカップ3杯ほどにあたります。一方、エナジードリンクなら500mLの1本で目安の半分を超えることもあります。この差が、製品設計や注意喚起の判断材料になります。

表示のルール

ここは誤解が多い部分です。順に整理します。

含有量の表示は義務ではありません

日本では、飲料へのカフェイン含有量の表示は任意です。事業者の判断に委ねられています。したがって、表示するなら実測値を用意する必要があります。逆に言えば、表示しないという選択もできます。

なお、カフェインは食品表示基準の栄養成分ではありません。そのため、栄養成分表示の枠内には入りません。表示する場合は別枠で記載します。栄養成分表示そのものについては栄養成分表示とはをご覧ください。

「カフェインレス」の扱い

コーヒーには表示のルールがあります。カフェインを90%以上除去したものが、カフェインレスに該当します。一方、コーヒー以外の飲料には統一された基準がありません。そのため、同じ表記でも残存量は製品によって異なります。

除去処理を行っても、カフェインは完全にはなくなりません。微量が残ります。したがって、ゼロと表現するのは避けてください。実測して残存量を把握することが前提になります。

カフェインの測定方法

分析にはHPLC(高速液体クロマトグラフィー)を用います。手順の概略は次のとおりです。

STEP 1
検体を秤量・均一化
STEP 2
熱水などで抽出
STEP 3
ろ過して夾雑物を除く
STEP 4
HPLCで分離・検出
STEP 5
標準品と比較して定量

カフェインは紫外部に吸収を持つため、UV検出器で捉えられます。標準品でつくった検量線と比較して濃度を算出します。

検体の形態で前処理が変わります

検体 注意点
液体飲料 希釈とろ過が中心。比較的簡便
茶葉・粉末 抽出条件で数値が変わる。条件の明示が必要
サプリメント 賦形剤の影響を受けることがある
チョコレート等 油脂の除去が必要になる場合がある

とくに茶葉は注意が要ります。茶葉そのものの含有量なのか、浸出液の含有量なのかで意味がまったく違うためです。ご依頼時にどちらを求めるか決めておいてください。

あわせて測ることが多い成分

茶系の製品では、カフェイン単独より併せて測るほうが実用的です。

同じ抽出液から複数成分を測れる場合があります。そのため、まとめてご依頼いただくほうが効率的です。

カフェイン 分析の依頼と実務

依頼前に決めておくと、設計が早く進みます。

確認事項 なぜ必要か
検体の形態 前処理の方法が変わるため
結果の単位 100mLあたりか100gあたりかで表示が変わるため
茶葉か浸出液か 数値の意味がまったく異なるため
検査の目的 表示用か品質管理用かで検体数が変わるため
併せて測る項目 同一の抽出液で対応できる場合があるため

AHCの対応範囲

項目 対応
カフェイン定量(HPLC) ✅ 承ります。単独項目でも対応
カテキン分析 ✅ 承ります
テアニン分析 ✅ 承ります
一般成分・栄養成分 ✅ 承ります
微生物検査 ✅ 対応

費用は項目数と検体数により変わるため、個別にお見積りいたします。飲料製品の微生物規格については清涼飲料水の検査もあわせてご覧ください。

🏢 株式会社AHCについて

1977年創業の食品微生物検査ラボとして、微生物検査と成分分析を全国対応で承っています。群馬県前橋市に試験室を構えています。関連記事:緑茶カテキン分析 / テアニン分析

まとめ

カフェイン量は飲料によって大きく違います。玉露が約160mg、コーヒーが約60mg。エナジードリンクは32〜300mgと幅があります。したがって、製品ごとの実測が欠かせません。

日本では表示が義務ではありません。しかし、表示するなら根拠となる数値が要ります。「カフェインレス」も、コーヒー以外には統一基準がないため、実測が前提になります。

依頼の際は、茶葉か浸出液かをはっきりさせてください。ここを取り違えると、数値の意味が変わってしまいます。

当社ではカフェインのHPLC定量を単独項目で承っています。ご相談はお問い合わせフォームからお気軽にお寄せください。お電話(027-253-1515)でも承ります。

外部参考資料

カフェイン分析(緑茶とコーヒーのHPLCサンプルバイアル)

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