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味噌 醤油 検査|規格基準と膨張・産膜酵母の実務

📋 こんなご相談をよくいただきます

  • 容器が膨らんだと連絡があった。原因を調べたい。
  • 表面に白い膜が張った。カビなのか酵母なのか分からない。
  • 減塩商品を出したい。日持ちがどう変わるか知りたい。
  • 取引先に出す規格書に、何を書けばよいのか決まらない。

味噌 醤油 検査で最初に押さえるべき点があります。どちらも食品衛生法の成分規格が定められていない食品だということです。つまり、国が示す合否のラインがありません。

そのため、基準は自社で決めることになります。判断のよりどころになるのは、JAS規格の品質項目と、自社の実測値です。この記事では、項目の選び方と、現場で起きやすい膨張・産膜のトラブルを解説します。

味噌 醤油 検査で見る項目

醸造品は、菌がいることを前提にした食品です。したがって、菌をゼロにする発想では管理できません。見るべきは、増えては困る菌が抑えられているかどうかです。

項目 何を見るか
一般生菌数 火入れや殺菌の効き具合を映す
耐塩性酵母 容器の膨張につながる菌を捕まえる
カビ・酵母 表面の白い膜や、開封後の変質を追う
食塩相当量 表示の根拠になり、日持ちも左右する
水分活性 菌が増えられる状態かを数値で示す
pH 熟成の進み方と、抑制の強さを見る

食塩相当量の測り方は食塩相当量とはで解説しています。減塩をうたう場合は、表示の根拠として必ず必要になります。

なお、原料や用水の管理も検査の対象になります。大豆や麦にカビが付いていれば、仕込みの段階から不利になるためです。また、仕込み水が飲用適であることも前提です。ここが崩れると、下流の工程でいくら手を打っても追いつきません。

しょうゆはJAS規格が目安になる

しょうゆには日本農林規格があります。ここでは特級・上級・標準の3段階が定められています。区分の軸になるのが全窒素分です。うま味成分であるアミノ酸には窒素が含まれます。そのため、この値でうま味の量を推し量れます。

ただし、等級を名乗るには登録認証機関による格付けが必要です。分析値が基準を満たしていても、それだけではJASマークを付けられません。分析は自社基準の確認や社内管理のために行う、と整理してください。

容器が膨らむ原因

味噌や醤油で最も多い相談が、この膨張です。原因のほとんどは酵母によるガス発生です。

起きること 背景
包装後に膨らむ 残った酵母が糖を分解してガスを出す
夏場だけ起きる 温度が上がり、増殖が速くなる
減塩品で増える 塩によるハードルが下がっている
特定ロットだけ 火入れ不足や、充填後の汚染が疑われる

厄介なのは、原因菌が塩に強いことです。一般的な食中毒菌は高い塩分で抑えられます。しかし醸造に関わる酵母は、その環境でも生きられます。つまり、塩分だけでは止められません。

白い膜は産膜酵母のことが多い

表面に張る白い膜は、カビと間違われがちです。しかし多くは産膜酵母です。空気に触れる面で増えるため、開封後の家庭や、樽の表面で見られます。

見分けるには顕微鏡観察と培養が要ります。カビであれば菌糸が見えます。産膜酵母なら丸い細胞が並びます。取り除けば食べられると説明されることもあります。ただし、風味は確実に落ちています。原因を特定して、工程側で抑えるのが本筋です。

開封後の条件も決めておく

規格書には、開封後の扱いも書いておいてください。未開封で保った日持ちが、開封後も続くとは限らないためです。空気に触れれば産膜酵母が増えます。したがって、要冷蔵や早めの使用を明記します。密封容器の商品が増えているのも、この点への対応です。

止めるための3つの手

膨張や産膜を抑える方法は、大きく3つに整理できます。どれか1つではなく、組み合わせて使います。

手段 ねらいと注意点
火入れ 加熱で酵母を止める。香りは変わる
除菌ろ過 加熱せず菌を除く。生タイプで使われる
充填後の管理 充填機や容器からの持ち込みを断つ

どれを選んでも、効いたかどうかは測らないと分かりません。無添加や減塩に振るほど、確認の重みは増します。効果を確かめる方法は保存料 効果試験チャレンジテストで解説しました。

原料側の管理も忘れないでください。大豆や麦の検査は穀類・野菜・豆類の検査にまとめています。

味噌 醤油 検査のご依頼について

👥 こんな方からのご相談を承ります

  • 味噌・醤油の醸造元で、自主検査の項目を決めたい方
  • 膨張や産膜のクレームについて、原因を調べたい方
  • 減塩品や生タイプを開発中で、日持ちを確かめたい方
  • 規格書に載せる分析値をそろえたい品質管理担当の方

AHCの対応範囲

内容 対応
一般生菌数・カビ・酵母 ✅ 承ります
膨張・産膜の原因菌の調査 ✅ 承ります
食塩相当量・水分活性・pH ✅ 承ります
栄養成分分析 ✅ 承ります
JAS等級の格付け ⚠️ 登録認証機関の業務です

当社はISO/IEC 17025認定ラボ(PJLA L26-134)です。費用は項目数と検体数により変わるため、個別にお見積りいたします。

5ステップで進む検査の流れ

STEP 1
お問い合わせ・ヒアリング
STEP 2
項目のご提案とお見積り
STEP 3
検体の送付・受入
STEP 4
試験の実施
STEP 5
報告書の発行とご説明

🏢 株式会社AHCについて
1977年創業の食品微生物検査ラボとして、醸造品の検査を全国対応で承ります。関連記事:水分活性 / 食塩相当量とは / スペルミジンと発酵食品

まとめ

味噌と醤油には成分規格がありません。したがって、基準づくりは自社の仕事になります。そのぶん、実測データが規格書の説得力を左右します。

そして、トラブルの多くは酵母が絡みます。塩分で抑えられる菌ではないため、火入れやろ過、充填の管理が要になります。減塩や生タイプに振るときほど、確かめる工程を挟んでください。

醸造品の検査でお困りの際はお問い合わせフォームからご相談ください。お電話(027-253-1515)でも承ります。

外部参考資料

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